記者席



こんなことで委員会!
2018年3月2日


◆…別に驚きもしない。城陽市が文化パルク城陽を80億円でリース会社に売却して、年間4億円のリース料を25年間、計100億円を支払い続ける「セール&リースバック」方式が、多くの市民の関心を集めている。2月1日に契約が交わされ、その内容が注目された。当然ながら、市議会で所管の総務常任委員会(大西吉文委員長・委員10人)が開かれ、契約内容について、行政と質疑が交わされるものと思っていた。いつまで経っても開かれず、やがて1ヵ月が過ぎ、3月定例市議会の総務委員会が2月28日に開かれた。ここでもまだ、行政から報告がない。聞けば、市職員が委員会の各委員に説明したから、委員会では質疑をしないのだという。行政にとって不都合な真実は、公に議論されることなく、こっそり聞いてご満悦。そういうことなのだろう。
◆…城陽市は、契約締結の3日前、1月29日に「セール&リースバック契約書」の内容を報道機関に公表した。極めて異例の対応だ。前例がないだけに、契約内容によって城陽市が不利益をこうむることのないよう、弁護士などとも細部にわたり相談しながら、当初の予定より時間をかけて契約にこぎつけた。市民の関心が極めて高いこともあったろう。その姿勢は評価したい。しかし、その後がいただけない。この日を前後して、総務委員に担当職員が直接説明を行い、委員会を開く必要はありませんよ的な雰囲気をつくりあげた。
◆…昨年6月、市が「セール&リースバック」の導入を初めて議会各会派に説明した折には、「野党だから当たり前」と外された共産党委員にも、今回は説明を行った。しかし、オープンな場での論議を求めて同党議員団は2月6日、委員会開催を大西委員長に申し入れた。同委員長は「行政側も議会側も時間的に開催が難しいので、直接説明してもらった」という。
◆…百歩譲っても、2月28日の常任委員会でせめて「報告」の形で、行政側と質疑を交わすべきだろう。それもなかった。というより、共産党議員が、基金条例に関連づけて質問を試みたが、行政は「賃貸契約だから報告事項に該当しない」(河合寿彦総務部長)と目くらまし答弁(賃貸契約でもあるが基本は売買契約)。大西委員長からは「一般質問でどうぞ」と封じられてしまった。
◆…何故質疑が大事なのか。議会での質疑を通してしか、市民はその内容を理解し、問題点や課題を知ることができないからだ。当たり前だが、行政も議会も市民のために存在している、はずだ。その市民を置き去りにして、行政と議員が重要な情報を“ヤミ取引”してしまったら、それは民主主義を逸脱して、どっかの国と同じになってしまう。こんなことで委員会!【藤本博】

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