お年寄りからもらったお菓子を分ける高校生たち

城南菱創高の生徒が協力

厳しい暑さが続きますが、お体を大切に夏場を乗り切って――宇治市の西小倉地区社協(岡田盛敏会長)が20日、地域に住むひとり暮らし高齢者宅を訪ねる夏場恒例の「友愛訪問」活動を繰り広げた。学福連携を先取りする取り組みは四半世紀にわたって続いており、福祉を学ぶ地元の府立城南菱創高校の生徒有志が今年も参加。福祉委員の案内で生徒たちが一軒ずつ訪問し、玄関先や居間で会話を弾ませた。

西小倉地域(約6千世帯、2万1千人)では市内に先駆けて1985年に西小倉地区社会福祉協議会(地区社協)を結成。ひとり暮らし高齢者を対象にした給食サービス、友愛訪問など西小倉地域の3小学校区の各種団体が結集してきめ細かな福祉活動を繰り広げ、今年で33年目を迎える。
発足以来、月2回の配食(給食)サービスに力を入れており、給食部会の福祉委員が手作りした昼食を、見守り活動の一環でひとり暮らしの高齢者(70歳以上)宅へ届けている。
友愛訪問は、食中毒の心配がある夏場の配食サービスに代わる活動として、1994年から始めた。今年も城南菱創高校のボランティア部(山本紗幸部長)と家庭部(松井美羽部長)の部員や「生活と福祉」「社会福祉基礎」の選択授業を受けている生徒ら31人の有志生徒が参加。福祉委員と8つの班を組み、対象者宅(80人)を巡った。
友愛訪問ではメッセージやイラストを添えたうちわと洗濯洗剤を携えて福祉委員の案内で一軒ずつ訪問。孫やひ孫のような生徒たちが訪問すると、高齢者の表情が明るく笑顔に変わった。
北口空さん(2年)、今井萌花さん(同)は「暑い時なのに高齢のおばあさんが優しい声をかけて対応してくれて、とてもうれしかった」。
山本紗幸さん(3年)は「戦争中は製本の手伝いをして、特に夏場はニカワの匂いが懐かしいという昔の話や、フィギュアスケートの羽生結弦選手のポスターや写真集の話など幅広い話が聞けて楽しかった」と感想。
訪問から戻った生徒たちは福祉委員との懇談で「昨年の友愛訪問で渡したうちわを良く見える所に飾っているのを見て、うれしかった」「飲み物やお菓子まで用意して私たちが来るのを待ってくれていた様子を知り、すごくうれしかった」などと感想を語った。
岡田会長(84)は「高校生と話をするだけでも、すごくエネルギーをもらえ、よし、来年も頑張ろうという気持ちになる。西小倉地区社協ならではの取り組みとして続けていきたい」と手応え。
同地区社協は、今月28日の納涼の集いをはじめ、9月の敬老の集い、11月の福祉バザーなどでも高校生の参加を呼びかけている。【岡本幸一】