伝統受け継ぐ 夏の風物詩/京田辺の酬恩庵
一休寺納豆の仕込み作業に汗を流す田邊住職

一休寺納豆 仕込みに汗

一休禅師ゆかりの酬恩庵一休寺(京田辺市薪里ノ内、田邊宗一住職)で、一休寺納豆の仕込み作業が行われている。一般的な納豆菌ではなく、こうじ菌を発酵させて作るため、粘り気がなくコクのある塩味が特徴。独特の香り漂う境内で、田邊住職(69)が昔ながらの製法に汗を流している。

一休寺納豆は、とんち話でおなじみの一休禅師が持ち込んだとされ、僧侶の栄養源となる保存食として作られていた。寺では長年、住職らが仕込んでおり、境内で行う真夏の作業は風物詩となっている。
今年は7月17日から仕込みを開始。大豆60㌔を蒸し、はったい粉(大麦の粉)50㌔と米麹を混ぜ合わせ、2日ほど発酵させる。その後、塩と水が入った木桶に入れて、毎日天日干しとへらでかきまぜる作業を繰り返す。直径110㌢・深さ70㌢の桶に、納豆は110㌔。今年は3桶で計330㌔を仕込んでいる。
一休寺納豆は従来、ごはんや茶漬けのおかず、お茶うけなどで食べられてきたが、最近は砕いたものを和菓子やクッキーに入れたり、イタリアンの味付けなどにも活用されている。
暑ければ暑いほどおいしいものができるといい、田邊住職は「今年は早く梅雨が明け、仕込みのタイミングが良かった。これだけ暑いと、いい納豆ができるのでは」と心地よさそうに汗を拭った。
今年仕込んでいる納豆は、来年5月ごろに完成した後、さらに1年間熟成させてから世に出す。一休寺納豆は100㌘当たり850円(税込み)から販売していて、同寺や駅ナカ販売所で購入可能。問い合わせは同寺(℡62・0193)まで。【谷貴生】