"万葉書家"の遺作寄贈/久御山
信貴町長(左)に妻・華游さんの遺作を寄託する清さん

「万葉集」の和歌を中心に、さまざまな書の作品を手掛けた久御山町栄1丁目の書家、故・板倉華游さん(いたくら・かゆう、本名・通子)の遺作が1日、町に寄贈された。
板倉さんはビジュアルデザインや油絵を学んだ経験を持ち、約40年前に書家の日比野光鳳さんに師事、本格的に書道を始めた。2000年に個展を初開催して以来、東京や中国、台湾、チェコなどでも作品を展示してきた。
万葉集にちなんだ創作をライフワークとし、極小文字で全20巻4516首をしたためたほか、和歌に登場する花の語源や背景に光を当てた作品などを発表してきた。町内で書塾を主宰。精力的に活動を続けていたが、昨年10月、72歳で帰らぬ人となった。
寄贈された遺作は2点、「人生無根帶」と行書と篆書でそれぞれしたためられたもの。役場を訪れた夫の清さん(78)は「1つひとつ自分の表現で自分を訴え、力を入れて作っていた」と亡き愛妻の思い出を語った。
信貴康孝町長は「思いを込めて書かれた力強さが伝わってくる。素晴らしい作品。飾らせていただき、1人でも多くの人に見てもらいたい」と感謝の言葉を述べた。