福来い!笑顔満開に/各地で平成最後の節分行事
拳四朗選手や地元名士が参拝客に「福」授与(宇治神社)

「節分の日」の3日、地元各地の社寺などで節分行事が執り行われ、訪れた大勢の人々が「除災招福」、「無病息災」を願う福豆を授かった。平成最後となる今年は日曜日と重なったこともあり、各地とも例年より人出が多く、家族連れや観光客が多数参加。節分は冬と春の節目とされ、春の到来を待つ人々の笑顔の花が咲いた。

■拳四朗選手が豆まき/宇治神社
宇治市宇治山田にある宇治神社(花房義久宮司)の節分祭(星祭)では、古式ゆかしい裃(かみしも)姿の地元の名士らが神事に参列した。
正午から太鼓、伊勢大神楽を奉納した後、本殿で神事。今年は、同神社を後援する「桐原会」の久保田勇会長、山本正市長、安藤裕衆院議員、山本哲治宇治商工会議所会頭ら地元名士に加え、WBC世界ライトフライ級チャンピオンの拳四朗選手が初めて参加した。
人の輪が幾重にも広がる中、午後1時30分から恒例の重さ約27㌔分の「福豆」撒きが始まった。「チャンピオン、こっちに投げて―」と、あちこちから大きな声があがり、防衛5度のチャンプは大人気。参拝者らは袋の口を広げたり、帽子を裏返すなど少しでも福を得ようと知恵を絞った。
このほか、空くじ無しの福引き、甘酒の無料接待もあった。

■神事開始時境内に人の波/神明神社
宇治市神明にある神明神社では、宮総代16人らが花房義久宮司の導きで節分祭を営み、地域住民ら約400人が参拝した。
午前10時から神楽殿で神事を執り行ったが、その時点で境内は福を求める人々で埋め尽くされ、まさにハイライト。早い人は1時間前から〝その時〟を待っており、神事が始まると、祝詞奏上に続いて「二礼二拍手一礼」を行い、家内安全や無病息災を祈願した。
福豆授与は先着250人としていたが、例年以上の人出で急きょ150人分を追加したものの、瞬く間に全て配布。中には「御神酒」が当たるクジが入っており、幸運な20人が当選した。
また、神楽殿前のテントでは甘酒を接待。大鍋から立ち上がる湯気に包まれる中、ショウガを入れたピリッとする甘酒に「美味しいわ~」、「温まります」など、参拝者の会話が弾み、笑顔が広がった。

■「こうやくん」今年も登場/正覚院
宇治市宇治又振の高野山真言宗・正覚院(杉山徹義住職)では「厄除祈願・節分祭」が執り行われ、市内外から大勢の参拝者が訪れた。
昨年初めて訪れた高野山開創1200年記念大法会のマスコットキャラクター「こうやくん」。大人気だったため、今年も〝出張〟を依頼し、始まる前にも宇治橋などで愛嬌を振りまいた。
境内では、信者らが釜で麹(こうじ)を炊き上げ、手間暇かけた特製の約500杯の甘酒を振る舞った。代々受け継いできた秘伝の味で、コクのある甘みの中に、ショウガのピリッとした味が口の中で広がり、訪れた人たちは心も身体もホカホカに。開運不動に「1年間、無事に過ごせますように」などと、それぞれの願いを込めて手を合わせた。
また、福豆が約1300袋用意され、参拝者らが次々と押し寄せた。

■霊芝そば味わい、福授かる/許波多神社
宇治市五ケ庄古川、許波多神社(木村孝司宮司)の星祭りでは、午前10時から無病息災を願う「霊芝(れいし)そば」が振る舞われ、人々が温かな湯気に包まれながらほっこりした時間を楽しんだ。
このそばは、幸葺園=五ケ庄広岡谷=から寄贈を受けた最高級の霊芝粉末を練り込んだ特製麺を使用。木村宮司が考案し、同神社の節分の名物として親しまれている。
朝から氏子総代らが用意したそばは、今年も人気を集め、先着500人に振る舞われた。このほか、神酒の接待や福豆授与もあり、境内の御神木の瘤(こぶ)の前には多くの人々が集まり、病を癒すと伝えられている御利益に授かろう―と丁寧にさすっていた。
なお、事前に各氏子地域で申し込まれた「星祭御祈祷名簿」はこの日の夜、神前に供えられ、一人ずつ御加護があるよう祈念された。

■荒行「火渡り」で息災願う/心華寺金港辯財天
宇治市神明石塚の心華寺金港辯財天(斯波最誠住職)で3日、節分採燈護摩法要が営まれた。全国各地から大勢の参拝者が訪れ、護摩祈願や福豆まき、火渡りなどで、1年の無病息災を願った。
毎年2月の第1日曜日に営まれている行事。ほら貝を響かせながらやってきた山伏による問答で幕開けした。
本堂前の燈壇に点火されると大きな炎と煙が上がり、参拝者から歓声が。斯波住職が願いごとの書き込まれた護摩木を投げ入れ、無病息災などを祈願した。参拝者は護加持を受け、炎に手を合わせていた。
護摩木の燃え跡を裸足で歩く荒行「火渡り」では、手を合わせて静かに渡るお年寄りや、「熱い、熱い!」と駆け出す子供たちの姿もあった。
このほか、年男年女による福豆まきや開運ぜんざいの接待もあり、境内はにぎわいを見せた。

■こんにゃく田楽の接待/禅定寺
宇治田原町にある曹洞宗の古刹禅定寺(久保敬童住職)では、節分に悪事災難を退散し、良い年になるよう祈願する「星まつり大祭」が営まれた。
境内の宝物殿前には多数の参拝者が駆け付け、久保住職が「福は内、福は内」とかけ声をかけながら豆まきをしたり、良縁の願いを込めた5円玉付きの福豆袋を威勢よくまいた。
参拝者らはできるだけ多くの豆をつかもうと、手を伸ばしたり、帽子などを持つなどして受け取ろうとしていた。
このほか、名物の「厄おとしのこんにゃく田楽」が無料で振る舞われ、参拝者が舌鼓を打った。

■厄除け甘酒の接待/御栗栖神社
宇治田原町南にある御栗栖神社(高屋光政宮司)では「節分祭」が営まれ、参拝者に御札などの家飾りや福豆が配られた。
絵馬堂では、毎年恒例の甘酒接待が行われ、氏子総代会の女性らが大吟醸の酒かすと生姜で作った甘酒を無料で振る舞っていた。

■福豆と御札を授与/三宮神社
宇治田原町立川の三宮神社(高屋光政宮司)でも「節分祭」が行われ、地域の住民たちが1年間の平穏などを祈った。
御祈祷に訪れた参拝者には福豆や御札が配られた。