宇治橋三の間「輪」無くなる/京都府が再設置検討へ
左=宇治橋三の間の「輪」(提供・通円祐介さん)、右=ねじがむき出しになった「輪」の取り付け部分(2月21日撮影)

宇治橋歩道で、上流側に張り出すように設けられている「三の間」に取り付けられていた金属製の輪が、行方不明になっている。宇治の茶まつり「名水汲み上げの儀」に使うもの。現在は取り付け箇所のねじがむき出しの状態だ。これを受け、橋を管理する京都府は、再設置に向け、協議を行っている。無くなった原因は不明。
「名水汲み上げの儀」は、豊臣秀吉が宇治橋三の間から茶の水を汲み上げた故事にちなみ、毎年10月の「宇治茶まつり」で執り行われている。水汲み者として儀式で実際に宇治川から水を汲んだ宇治市茶業青年会の通円祐介さん(通圓24代目)は、「つるべが水に流されないよう縄を結んでおく輪。今の雄ねじだけの状態は見た目にもどうか」と戸惑いを隠せない。
宇治署によると1月22日午前9時25分ごろ、50歳代とみられる宇治市在住の男性から宇治駅前交番に「輪がない」と通報があったという。宇治橋上は府道。管轄する府山城北土木事務所に交番が通報内容を同日に伝え、同事務所が対応に乗り出した。
難問は、管理者や所有者が誰かということ。現在の宇治橋は車道・歩道とともに三の間も府が整備し、1996年3月28日に供用が始まったもの。ただ、「輪」については、「建設当時の図面を見ても微妙。詳細が分からない」(同事務所)という。「儀」を主催する宇治茶まつり奉賛会も「管理・所有者ではない」としている。
無くなったことが分かってから1カ月が過ぎた。今年の「名水汲み上げの儀」予定日は10月6日(日)。府山城北土木事務所は「その時に無いのはどうか。設置経過など調査が必要だが、府として再設置へ検討が必要と考えている」と話している。