県祭「響け!ユーフォ」熱/〝聖地〟の宇治・大吉山
大吉山に5日設置される予定の新たなデザインのパネル

宇治市を舞台にしたアニメ「響け!ユーフォニアム」の人気がひときわ熱を帯びる日が、間もなくやってくる。5日~6日未明に営まれる県(あがた)祭の夜は作品の要所の一つ。市は、その場面に登場する〝聖地〟として多数のファンが足を運ぶ大吉山に、5日限定で新作のキャラクターパネルを設置する。海外でも知られ、初放映から時間を経ても人々に愛される作品の勢いは止まらない。
高校の吹奏楽部員の青春に光を当てた作品。全国大会出場を目指して練習に打ち込む部員たちの葛藤や恋愛模様、成長してゆく姿を描く。原作者は宇治市出身の作家、武田綾乃さん。
作品には、実在する宇治の街並みや宇治川河畔の風景、社寺、県祭などが登場する。中でも大吉山は、第8話「おまつりトライアングル」で県祭の夜に主人公・黄前久美子と高坂麗奈が楽器を持って登り、語り合った場所。
市は県祭に合わせて3年前から、作品の登場人物のパネルを大吉山の展望台や登山口に設置してきた。土日と重なった初年度の2016年は計1907人(6月4、5日の2日間)、翌17年は計893人(同)、18年は274人(6月5日のみ)が大吉山を訪れたという。
京都文教大学(同市槇島町)の提案をきっかけに市観光センターの特設コーナーに置かれているファンの交流ノートには、大吉山に登るのが「今日は101回目」との書き込みもあり、リピーターの定着ぶりがうかがえる。
情報社会の恩恵もあり、作品は世界に拡大している。1期から観てきたという東京都在住の中国人男性(27)は、米国在住時にウェブで作品のことを知り、その魅力にはまった。「高校生の生活を忠実に再現し、リアルさが感じられる。衝突や葛藤など、むしろ人間関係をメーンに見る」。宇治訪問は3回目といい、交流ノートを熱心に眺めた。
かくも多くのファンに愛され、親しまれる作品。ちなみに、大吉山の登山口から展望台までは15分ほど。登山道に街灯はないので、夜間は懐中電灯などが必要だ。
新たなパネルは、劇場版の最新作「誓いのフィナーレ」に登場する1年生を加えたデザイン。5日午前10時~午後4時に展望台、午後5時~9時に登山口に設置する(雨天中止)。市は「〝聖地巡礼〟はファンの醍醐味。宇治に来て、自分なりの世界観をこれからも楽しんでもらいたい」(観光振興課)と呼び掛けている。