戦争の悲惨さ伝える/各地で平和祈念集会
花輪を捧げる山本市長と野中団長

74回目の「終戦の日」となった15日、山城地方の各地で平和を願う催しが行われた。宇治市では、市役所「平和エリア」前で第57回市民平和祈念集会が開かれ、約150人の参列者が献花や黙とうをささげ、恒久平和を誓った。
集会は市など各種団体で構成する市平和都市推進協議会(会長=山本正市長)が主催。市役所前の「平和の像」があるエリアを会場に、一般市民や遺族をはじめ、小・中学生平和訪問団の児童生徒、市職員や議員などが出席した。
山本会長は「あの痛ましい戦争の犠牲となられました多くの御霊に心より哀悼の意を表しますとともに、今日の平和と繁栄を守り、発展させていくため、不断の努力を傾注する決意を新たにしている」と挨拶した。
その上で「地球上から一日も早く戦争と核兵器を無くすため、『核兵器廃絶平和都市宣言』の理念のもと、平和の尊さ、戦争の悲惨さを次代に引き継ぐ事業に取り組んできた。今後もさまざまな平和事業を積極的に展開し、平和への道を市民とともに歩み続ける」と話した。
今月5、6日に広島を訪れた市小・中学生平和訪問団を代表して、中谷彩乃さん(御蔵山小6年)が「この地球上に再び広島、長崎の惨禍を繰り返してはならない。その為にあらゆる国の核兵器の廃絶と全面軍縮を全世界の人々に訴える」などと記した同宣言文を朗読した。
続いて、山本会長と同訪問団長・野中涼音さん(木幡中1年)、真田敦史・同推進協副会長(市議会議長)と松元夏和さん(黄檗中1年)が2人1組で花輪を「平和の像」に掲げた。山井和則衆議院議員、村井弘・藤山裕紀子・田中美貴子・水谷修・荻原豊久の府議5人らも次々と献花。市議会からは28人の議員全員が出席し、平和の像に花をささげた。
正午の合図で平和の鐘が鳴り、参列者が1分間の黙祷。「令和」最初の終戦記念日に、改めて恒久平和の確立を祈念し、戦争の悲惨さを子々孫々まで伝え続けることを誓った。

■平和の尊さ、次世代に/久御山
久御山町も15日、役場で平和祈念集会を開いた。職員や町民が戦没者の冥福を祈り、平和への決意を新たにした。
台風接近の影響により、平和都市宣言記念碑などで例年行っている式の会場を、役場庁舎1階ロビーに一本化。正午に参加者約100人が黙とうを捧げた後、信貴康孝町長が平和都市宣言文を朗読した。
式典で信貴町長は「先の大戦で犠牲になり、悲しみと苦しみを受けられた人に思いを致し、皆さんと平和な社会を築いてゆく決意を新たにしている。戦争がもたらす多くの悲しみと平和の尊さを、次の世代に語り継いでいくことが私たちの責務」と挨拶した。
町の小・中学生広島派遣事業に参加した岡林美空さん(東角小6年)は体験発表をした。
2歳時の被爆が原因で10年後に白血病で亡くなった「原爆の子の像」のモデル・佐々木禎子さんについて学んだことを紹介した。現在では「当たり前」の暮らしが、当たり前にできなかった戦中の子供たちに思いを巡らせ「戦争は人間同士が痛い思いと悲しい思いをするケンカ。二度としてはいけない」と指摘。最後に「今でも被爆者は苦しく、悲しい思いをしている。戦争のことを忘れないでおこう。いつまでも平和でありますように」と語った。
式後の平和祈念ロビーコンサートでは、宇治市在住のオカリナ奏者、鈴江先子さんが太平洋戦争末期の沖縄戦を題材にした歌「さとうきび畑」や、生命の尊さを歌った「いのちの歌」などを披露し、柔らかな音色に人々が耳を傾けた。