澄みやかに お茶の祭典/第68回宇治茶まつり
宇治橋三の間で名水汲み上げの儀

茶どころ宇治の秋を彩る第68回宇治茶まつり=同奉賛会(会長=杉本貞雄・府茶業会議所顧問)主催=が6日に宇治川畔一帯で開かれ、市民や観光客らが協賛茶席などで茶の祭典を満喫した。共催した消費イベントには、陽気に誘われて約4万1500人(主催者発表)が訪れた。

平等院表参道を歩く名水行列

宇治茶まつりは「茶の三恩人」の栄西禅師、明恵上人、千利休の遺徳をたたえ、その供養とともに宇治の茶業の発展を祈願しようと1933年から始まった。現在は10月第1日曜に行っており、山城地域を代表する歴史ある行事となっている。
この日は朝に降っていた小雨が止み、開始の午前9時には晴れ模様に。宇治橋三の間での名水汲み上げの儀では、東宇治茶業青年団の植村修さん(40)と藤田晃平さん(36)が、狩衣に烏帽子姿で釣瓶をたらし「名水」を汲み上げた。
澄みやかな好天のもと、辻俊宏さん(57)が先導する古式行列は、平等院表参道を進み、塔の島から宇治川東岸を興聖寺へと向かった。

興聖寺本堂での御献茶式

本堂での式典では宇治茶業青年団の小島康稔さん(36)が上林亮一郎さん(41)の介添えで茶壷口切りの儀を執り行い、新茶を石臼でひいて香り高い抹茶に仕上げた。
表千家の三木町宣行宗匠(46)が茶祖へ献茶すると、茶まつり実行委員長の堀井長太郎さん(70)が祭文を読み上げ次代への継承・発展を誓った。門前では茶筅(せん)塚供養も営まれた。
興聖寺と府茶業会館で表千家が茶席(本席、副席)を開設したほか、宇治上神社では市茶道連盟が協賛茶席を開いた。橘島ではお茶のみコンクールや抽選会があり、観光客でにぎわった。

一方、宇治茶まつり消費イベントも同時開催され、府立宇治公園では玉露や抹茶など9市町村の茶種を飲み比べる「茶産地めぐり」や、ほうじ茶や玄米茶作りの体験があった。ステージでは、歌手の大奈さんが「宇治茶歌曲」を披露した。
また、地域商店街でも多数の協賛セールを実施。宇治山田の福寿園宇治茶工房では着物姿の高校生らによる「子ども茶席」の催しがあり、訪れた大人たちが心を和ませた。