朱塗りの本殿改修完了/城陽・水度神社
鮮やかな朱色に復元された一間社流造の水度神社「本殿」

城陽市寺田の水度神社(水田清比古宮司)で進められてきた室町中期創建の本殿(国重要文化財)改修工事が10月末で完了した。実に37年ぶりの大修理、今年2月の着工後、平成・令和の2つの元号をまたいで工事は順調に推移し、優美で上品な朱塗りの本殿が見事に復元された。今月10日(日)午後7時からは御神体を本殿に遷す『遷座祭』が執り行われる。
旧寺田村の氏神として、長きにわたり信仰されている水度神社の本殿は、室町中期の1448年(文安5年)造営と、創建年代が明確になっている市内社寺で最古を誇る。
同神社は、もともとは鴻ノ巣山と峰続きにある「太神宮山」にあったと伝わるが、鎌倉時代の1268年(文永5年)に現在地に遷し奉り、室町期に「一間社流造、正面千鳥破風付、檜皮葺」の本殿が建立された。
前回の改修工事時(1982年7月~12月)に見つかった社殿棟札等で、創建後、少なくとも11回の改修工事が重ねられたことが判明している。
今回の改修工事は今年2月8日着工。3月から檜皮葺の屋根葺き替えと塗装、5月から左官工事、6月の現場見学会を経て、7月中旬に檜皮葺の屋根葺き替え工事が完了。8月には檜皮葺屋根の上の瓦工事を終え、湿気の多い夏場を避け、9月上旬からは朱塗りの柱の塗り替え工事に入り、3度重ね塗りすることで色鮮やかな光沢を取り戻した。その後、修復した金具の取り付け工事を終え、10月5日に囲いの取り外し、京都府や文化庁(市同行)の完成検査を経て事業完了を迎えた。
水度神社のご祭神は「天照皇大神」「高御産霊神」「少童豊玉姫命」の三座。今月10日(日)午後7時からは神々を本殿に遷す『遷座祭』が執り行われる。
その後も22日(金)午後4時から「おかげ踊り奉納」、12月8日(日)午前10時30分から新穀感謝祭、来年1月26日(日)には本殿竣功奉告会・植樹祭(いずれも境内)と、改修工事の祝う行事が目白押し。

清水さんのご厚意で「唐門」の金具も見事な色合いを取り戻した

一方、本殿の大改修に合わせて、同市久世に住む、清水光三さん(金箔押)のご厚意により、本殿入口の「唐門」の金具復元も行われ、氏子(約650戸)や志のある人から寄せられた奉賛金と合わせ、水田宮司は「温かいご支援に感謝申し上げたい」と伝えた。
なお、本殿修理に伴う総工費は約4000万円。国庫補助(65%)や府、市からの補助金も受ける。ちなみに、水度神社は、あと29年後の2048年に『創建700年』の大きな節目を迎える。