夢や目標、未来へ原動力/南宇治中「SDGs」講演会
パラ五輪のメダルも紹介しながら講演する堀越さん

国連が提唱する「SDGs(エスディージーズ・持続可能な開発目標)」について学ぶ南宇治中学校(村上善輝校長)で14日、2020年東京パラリンピック男子マラソン(視覚障害)の代表推薦選手、堀越信司(ほりこし・ただし)選手(31)=大阪市=が講演した。陸上競技やこれまでのパラ五輪出場での経験を糧に、「夢や目標を原動力に頑張って」と生徒たちに呼び掛けた。
堀越選手は、目の網膜にガンができる病気「網膜芽細胞腫」で視力は右目0・0、左目0・03。中学校で陸上競技を始め、20歳で北京パラリンピックに出場。ロンドン大会では5000㍍で5位、前回のリオ大会ではフルマラソン4位入賞した。
この日は、全校生徒約220人に「障がい者スポーツと人権」をテーマに語った。弱視ランナーとして「障害は、必ずしも特別なものではない」と説明し、「共生」の第一歩として「互いのことを100%分かるのは無理という前提でスタートし、そこから分かり合おうとすることが大切。『分からない』で止まらず、相手の立場を想像して」と呼び掛けた。
パラ五輪のメダルを披露し、目が不自由なアスリートのために、振ると金・銀・銅で異なる音が出て、色を判別できる工夫が施されていることも紹介した。初のパラ五輪出場時に惨敗し、「メダル争いをしたいと思うようになった」という。
競技でうまくいかなかったり、失敗したりした経験も踏まえ、「『夢は必ず叶う』『目標は必ず達成できる』というのは嘘。『必ず』というのはあり得ない」と強調。その上で、「夢が叶わなかった時のことを恐れず、精一杯頑張ること。夢や目標は原動力になる。夢を叶えようとした時、みんなにはその時間がたくさんあり、可能性が高い」とアドバイスした。
続いて、堀越選手が所属するNTT西日本陸上競技部のチームドクター劉和輝さん、南宇治中1~3年生の代表者らを交え、SDGsが掲げる17項目の目標の一つ「すべての人に健康と福祉を」について意見交換した。