宇治市ふるさと納税(応援寄付金)が今年度、苦戦を強いられている。昨年度は年間に約7010万円を集めたが、今年度は「前年度比3割以上の減少」(行政経営課)となっており、10月から事務作業を㈱JTBに委託するとともに返礼品(特典)を224点に大幅増。新たにポイント制(有効期限1年)も導入し、今年に寄付した分の返礼品を年末までに決める必要をなくしたほか、来年分の寄付と合算できるようにするなど、巻き返しに懸命だ。
ふるさと納税は、実質2000円の自己負担で様々な返礼品が手に入る制度。給与年収、配偶者控除や子供の有無などで寄付の上限額が決まり、全国の自治体での競争が激化している。
市では2015年度に本格参戦し、17年度には最高の約7790万円まで増加。昨年度は総務省から「返礼品は寄付額の3割以下に」との是正を求められたこともあり、約7010万円と落ち込んだ。
今年度は4月に特典が受けられる寄付額を細かく設定し、初のお肉となる鴨肉などを返礼品に追加。目標額を「1億円」に設定して臨んでいるが、10月末時点で前年度比3割以上減と苦しんでいる。
この10月からは㈱JTBに事務作業を委託しており、返礼品を提供する事業者の負担を軽減するとともに、返礼品を「224」(4月比82点増)に増やし、茶の木人形、くみひもなどを追加。同社の制度であるポイント制を導入した。
ポイント制は寄付額の約3割が付与される。最大の特徴は寄付から1年に限り、翌年にポイントが持ち越せる点。翌年に税控除を受けるためには前年12月までの寄付が必要となる。当然12月は寄付集中月間。寄付しても欲しい返礼品がない場合、ポイントに換えて翌年に返礼品を選ぶことができる。さらに、翌年分の寄付と合算すれば、より高額な返礼品を手に入れることも可能となる。
ポイントを選択したケースは寄付件数の1~2%と低いが、利用が伸びるのは12月。市では、巻き返しに向け、今年度中に実行できる、さらなる対策についても検討しており、まずは前年度実績の回復を目指す。