農福連携の実践深める/京田辺「さんさん山城」
積極的に農業に取り組み社会とのつながりを強める「さんさん山城」の利用者とスタッフが上村市長を訪ねた

2011年から障害者が農業を通じて社会に参画する「農福連携」を進めている障害者就労支援事業所「さんさん山城」=京田辺市興戸小モ詰=は26日、新免修施設長と藤永実管理者、利用者25人、スタッフら一同で市役所を訪れた。栄誉ある選定や認証など最新の取り組みの成果を上村崇市長に報告し、さらなる決意を伝えた。
「さんさん山城」では、利用者らが生育、収穫した京田辺特産のエビイモを使ったコロッケ、カレーなどを施設内カフェのランチメニューで提供するのをはじめ、ワンコインバル、地元イベントなどでも積極アピールし、人気を集める。
この日は、利用者32人のうちの8割が庁舎まで足を運び、国内外で今年中に取り組んだ実践の数々を紹介した。
今月に授与式があった内閣官房と農水省「ディスカバー農山漁村(むら)の宝」選定では、全国931団体(地区)から31団体と5個人が選ばれ、福祉事業所では唯一選定。近畿からは農事組合法人かなん(大阪府河南市)と2つのみで、「地域活性化に取り組む優良事例」の一つとして国から高い評価を得た。
先月は、農水省が制定した新たなJAS規格となる「ノウフクJAS」第1号事業者の認証を受け、田辺ナス、京都エビイモ、万願寺トウガラシ、宇治抹茶、濃茶大福、濃茶クッキーなどの9商品に、障害者が主体的に携わり生産された農作物、加工食品を示すマークを表示販売できることとなり、購買の際のアピール力を増す。
また、商品や証書を手にずらりと肩を並べた利用者らを代表し新免施設長は、6月に韓国・済州島で行われた国連「SDGsカンファレンス」の席上行った農福連携の実践報告のほか、政府「農福連携等推進会議」、自民党議員対象の学習会で提言したことも付け加えた。
報告を終えた新免施設長は「市長もランチによくお越しいただき、赤ちゃん連れや高齢者などの姿も多く、今後も地域共生に寄与したい」と力を込めた。
上村市長は「いつも美味しいランチをありがとう。いつも笑顔で、生きがいを持ってやっておられる。京田辺の宝として活動していただきたい。農を取り巻く環境は厳しい。色んな方に関わってもらいたい。農福連携をうたう田辺公園の拠点整備は、障害のあるなしに関わらず、多世代が社会とつながる場にしていきたい」と言葉を寄せた。