地域密着のカフェテラス/宇治支援学校
オープンカフェで使用するワゴンと記念撮影をする関係者

宇治市広野町の宇治支援学校(川髙寿賀子校長)で31日、生徒が接客するオープンテラス型の喫茶店「カフェテラスJOY」の開店式があった。府のふるさと納税制度を活用し、昨年秋からワゴンなどの什器類を整備したもの。この日、多額の浄財を寄せた地元の協力者に対し、府教育長から感謝状が贈られた。
同校では、地域に密着した活動を行い、社会で生活する力を育てる取り組みを進めている。9年前の開校の年に始めた校内喫茶店「カフェJOY」はその一つで、生徒が接客を担当しながら自立と社会参加を目指している。
今回、地域へのアプローチをさらに広げようと、昨年8月まで募集していた京都府「母校応援ふるさと事業」での寄付金を活用し、校内敷地の一角に屋外カフェの設営を企画した。
この日、体育館で行われた開店式では、購入した大小のカフェワゴンがお披露目。川髙校長は「本校生徒への応援をいただき感謝しています。学習活動の充実だけでなく、地域の皆様にも還元できる形で活用していきたい」と挨拶した。
併せて、多額の寄付を行った林猛雄(もうゆう)さん(75)=宇治市広野町=へ橋本幸三・府教育長から感謝状が贈られた。同校の前身である城南高校OBの林さんは「カフェは敷地内の城南高校メモリアル広場で開くと聞いた。縁を感じる」「生徒さんと一般の人が交流し社会性を学べると思う」と期待を込めた。
「カフェテラスJOY」は、オープン日程は未定だが、職員は「年内のできるだけ早い時期に始めたい」と話している。