新型コロナウイルス感染症の終息が見通せない中、地元の宇治市、城陽市、京田辺市、久御山町、宇治田原町、井手町の各教育委員会は30日、足並みを揃えて公立の幼稚園、小・中学校の休校期間を5月31日まで延長することを発表した。休校は5月6日までを予定していたが、府立学校の休校延長を踏まえて決定。各市町教委では児童・生徒の学習する機会を確保していく。
宇治市では5月末までの休校(園)期間の延長に伴い、定められた授業時数を確保するため、夏休みの短縮を決めた。
短縮期間について、市教委は「現在、各学校に試算してもらっている。ただ、長期間の活用になることは避けられない。運動会や文化祭など削りたくない行事を含めての検討になる」と厳しい対応になる可能性に触れた。
休校中については現在と同様、教材に基づいて家庭で学習できる課題を提供するほか、家庭訪問や電話などを通じて児童・生徒の健康状態、学習状況を確認するとともに必要な指導を実施する。小・中学校グラウンドは引き続き開放する。育成学級は現在同様に開設するが、利用自粛を要請。育成学級に入っていない児童で、家庭でみられない児童に関しては、引き続き学校教室を活用した「特例預かり」(平日午前8時30分~正午)を行う。
一方、城陽市も休校(園)期間を5月末まで延長することを決定。児童・生徒の学習機会の確保、小学校預かり保育などの対応については現状を維持する。
京田辺市は休校(園)の延長を決めたが、入学(園)式を実施していないため、新入生の顔合わせとして5月7日、8日に入学(園)日を設定。5月末までの休校(園)期間中は小学校預かり教室、留守家庭児童会(学童)、幼稚園の預かり保育を行う。
久御山町も5月末まで延長。町教委は「不安を感じたり、学習方法の質問などがある場合は、学校に相談を」と呼び掛けている。
宇治田原町は5月末まで休校とするが、2小学校の学童保育は「午前7時30分~午後6時30分」(日曜除く)で開設。4~6年生に関しては、できるだけ家庭で過ごしてもらうよう協力を求めている。
また、同町総合文化センター研修室を、高校生以下の「自主学習の場」として引き続き開放する。火曜・土曜・日曜を除く午前9時30分~正午まで利用でき、教師らが駐在。登校可能日は各校ホームページに掲載する。
井手町は同町内で集団感染が発生した影響で入学式を行っておらず、級友の顔を知らないまま5月末まで休校を延長。引き続き、週1回設定した日時の範囲で、小学校は保護者、中学校は生徒に来校してもらい、課題の回収・配布などを行う。
休校期間が長くなり、地元の児童・生徒は、心を平穏に保つことが難しくなっており、各学校や「24時間子供SOSダイヤル℡0120‐0‐78310(なやみいおう)」で相談を受け付けている。