絵はがきで名所巡り/宇治市歴史資料館が再開
往時の茶摘みの息遣いまで伝える絵はがき

新型コロナウイルス対策で休館していた宇治市歴史資料館(市文化センター内)が19日に再開し、企画展「名所宇治・茶のある風景―絵はがき120周年記念」が始まった。昭和を中心に、往時の宇治川河畔の情景や茶摘みの様子などを紹介している。
1900年(明治33)年9月に私製はがきの発行が国から認められ、建物や乗り物、名所旧跡などを図柄とした多種多様な絵はがきが販売されるようになった。鉄道整備で旅行が身近になると、絵はがきは土産物の定番として普及。宇治の名所旧跡を写したものも多数発行されたという。
展示は、宇治ゆかりの絵はがき78点、写真パネル13点、機械化以前の製茶道具19点、宇治茶の民具16点など計153点。
絵はがきには宇治川や塔の島の浮島十三重塔、平等院や宇治上神社、興聖寺といった河畔の社寺、覆下園や露天での茶摘み風景などが登場する。宇治川に小舟を繰り出して催されたホタル狩りの様子や、手作業で茶づくりに励む往時の人々の息遣いが伝わる。
複数枚をセットにした組み絵はがきでは、宇治橋や平等院とともに茶摘みの一場面が収録された「宇治風景」や、茶摘みを宇治の現代的な風景として収めた「モダン宇治」を展示。茶摘み風景が宇治を代表する景色に定着した様子がうかがえる。

会場中央のコーナーでは宇治茶の民具の実物も紹介

このほか、会場中央には茶壺や茶櫃(ちゃびつ)などを並べた。
同資料館は「名所の過去と現在を比べ、変わっていない所はなぜ変わっていないか、変わっている所はなぜ変わっているか―。一歩踏み込んで想像して楽しんでほしい」としている。
無料。6月28日(日)まで。午前9時~午後5時。月曜休館。問い合わせは同資料館℡0774-39‐9260へ。