湯しぶきで悪疫退散/久御山・玉田神社「土割祭」
湯神楽の神事で笹の葉に湯を浸して勢いよく振りまく巫女

久御山町森宮東の玉田神社(野口重典宮司)で5日、伝統の雨乞い神事「土割祭」が営まれた。湯神楽の神事で巫女が煮え立った湯をまき散らして悪疫を払い、参列者が五穀豊穣や無病息災を祈った。
大干ばつと疫病の流行が重なったことを受け、江戸期の1771(明和8)年に始まったと伝わる。熱湯で悪疫を除き、干ばつで割れた大地を潤す―とのいわれがある。
今年は本殿改修のため、御祭神を移した社務所で巫女が舞いを奉納した。
社務所前で大釜に湯を沸かし、白装束の巫女が神酒や洗い米を入れた。両手に持った笹の葉を湯に浸して勢いよく何回も振りまくと、集まった総代や氏子、奉賛会関係者ら約30人はそれぞれの願いを胸に、飛び散る湯しぶきを浴びた。