特別展「宇治を旅する・平等院を旅する」/11月29日まで・源氏物語ミュージアム
鳳凰像の模造(手前)などが展示された特別企画展

宇治市源氏物語ミュージアムで、平等院をはじめとする宇治の名所を紹介する特別企画展「宇治を旅する・平等院を旅する」が始まった。平等院ミュージアム鳳翔館との共催で初めて企画。名所の屏風や案内図など、江戸期を中心とした資料約50点を展示する。
特別企画展は、両ミュージアムの学芸員がコロナ禍以前から計画してきた。宇治には平等院など著名な寺院があるほか、「源氏物語」「平家物語」など古典ゆかりの地、宇治茶の生産地としても知られ、旅が庶民の身近な存在になった江戸中期以降、京都近郊の名所として大勢の人々が来訪したという。
いずれも江戸期で、三室戸寺(同市菟道)を含む西国三十三観音巡礼の手引きとなる「西国巡礼絵図」や、洛中洛外を効率よく観光できるモデルケースを示した「京城勝覧」、京都と山城地域の名所を紹介した「都名所図会」などを並べた。
平等院鳳凰堂の昭和修理(1950~57年)の期間中、取り外した鳳凰像に代わって屋根に設置された同像の模造をはじめ、同修理まで鳳凰堂中堂にふかれていた室町期の巨大な鬼瓦や龍頭瓦などを間近で見ることができる。拝観時に渡された江戸期の拝観証なども源氏物語ミュージアムでは初公開。
平等院の神居文彰住職は「人は旅をするもの。今の社会や人間全体を考えていく企画」。源氏物語ミュージアム学芸員の坪内淳仁さんは「知らないものを見たり、味わったりするのが旅の楽しみ。源氏物語ミュージアムや平等院だけでなく、宇治全体を見てその魅力を再認識し、地元の人にも楽しんでもらいたい」と話す。
11月29日(日)まで。途中で展示を入れ替える。月曜休館(祝日の場合は開館)。要観覧料。会期中に源氏物語セミナー(源氏ろまん2020事業、10月10日)、学芸員によるリレー講座(26日、10月3日、24日、11月7日、各20人、要申し込み、100円)も行う。