天突くコロナ退散の願い/宇治巨椋池で花火打ち上げ
クライマックスの連弾で神々しく弾け飛ぶ大輪の花

宇治市小倉町蓮池の巨椋池干拓田で「疫病退散花火」が打ち上げられ、大晦日の夜空を焦がす色とりどりの華に打ち上げ地点周辺を囲む約400人の歓声が渦巻いた。
キッチン&バー「ザ・ロッキンハーツ」(江口篤志代表)が主催し、西小倉地区コミュニティ推進協議会(長谷川雅也会長)など地元も協力。西宇治公園近くの打ち上げ地点周辺には立ち入り禁止区域を設け、有志と消防団員らが警備に立った。
地元出身で同級生コンビの江口さんと大町光瑞さんら有志が用意したのは、3号玉15発と2号玉50発の合計65発。蓮池など地元では回覧板で事前告知し、それを見た家族連れなどが冷え込み強まる暗夜をもろともせず、開始30分前ごろから観覧のために開放された西宇治公園グラウンドに足を運び、今か、今かとスタートを心待ちにした。

医療従事者らへ感謝を伝えるブルーに輝く初発

感染禍が続いた2020年のラスト。コロナ退散の願いを込めた花火は、ブルーが幕開けを飾り、医療従事者らエッセンシャルワーカーへのエールとねぎらいの気持ちを惜しみなく表した。
その後、弛むことなく弾ける大輪に、子供も大人も見惚れ、拍手が沸き、歓声も。グリーンの照明を浮かべる徳洲会病院、乗客まばらも行き交う近鉄電車の姿を背景に、厚着した住民らが心行くまでショーを満喫。終焉を迎えれば、「ありがとう」の掛け声も盛んに起きた。