だれでも異世代交流を 「だんだん文庫」誕生/京田辺
文庫を楽しんだ親子がランチに舌鼓を打つ

NPO法人そよかぜ子育てサポート(村坂美世理事長)が運営する「みんなのおうち」=京田辺市三山木直田=に絵本などを揃えた「だんだん文庫」が誕生した。親子だけでなく異世代交流できる居場所として、「ひとりでも、友達ともやって来て本を手にし、言葉を交わして」と呼び掛けている。毎月第2・4月曜の午後3~5時まで、絵本の読み聞かせや紙芝居、手遊びなどの企画を行う。
世代を超えて、ひとりでも親子でも友達同士でも年齢に関係なく気兼ねなしに集い、おしゃべりやゆっくり過ごせる場所を―と「重ね重ねありがとう」の意を込める「だんだん」と命名した居場所事業の拠点「みんなのおうち」は、府補助を受け、庭や縁側も備える三山木の旧家で2018年に開設。乳幼児親子をはじめ、多世代交流も盛んに行われている。

赤畑代表らが「こぶたぬきつねこ」を上演した

市南部に図書館や子供文庫がなく、以前から要望があったという家庭文庫となる「だんだん文庫」は先月23日にオープン。京都家庭文庫連絡会が贈呈した100冊をはじめ、寄せられた絵本などを収めた書架が備えられ、コロナ禍も放課後デイなどで活動を続ける京田辺子ども文庫連絡会(赤畑千代子代表)のメンバー、インターンの学生らが、午前・午後の部で童歌を口ずさみながらの手遊びや「こぶたぬきつねこ」のパネルシアターで参加親子たちを楽しませた。赤畑代表は「よい文庫にしていきたい」と、有志がサポートする取り組みのスタートに声を弾ませた。
また、管理栄養士が監修する地元産野菜たっぷりのワンコインランチ(500円・午前11時30分~・前日午前中までに要予約)も好評で、この日は「だんだん文庫」に参加した親子も和やかに舌鼓を打ち、「ここへ来たのは2年前のマルシェで落語があった時以来。ランチがおいしいのでまた来たい。手遊びも楽しんでいた」と感想を述べた。
同法人は、京田辺市大住虚空蔵谷で1982(昭和57)年、「母と子の教室」をスタートし、豊かな自然の中で乳幼児が育つ場を提供。ママや妊婦を応援する先輩ママの有償ボランティアグループ「ナラダ・ママ」は家事、育児のサポーターを派遣する。
市のファミリーサポート事業や、学校法人同志社の教職員、学生の託児事業を受託。2014年には3世代交流事業「もどり場だんだん」、市の委託事業となる訪問相談支援「とんとん・ママ」をスタートさせた。
「だんだん文庫」の問い合わせは「みんなのおうち」℡62‐9672、メールsoyosapo@kra.biglobe.ne.jpまで。