地域福祉活動の改善に「Zoom」活用/久御山町社協
Web会議システム「Zoom」を活用して意見交換する社協職員と地域福祉会の支部長

久御山町社会福祉協議会(岡西義久会長)は、Web(ウェブ)会議システムを活用した企画「Zoom(ズーム)でおしゃべりしませんか」を初めて開催した。社協職員と町内の地域福祉会の支部長が意見を交わし、地域福祉活動の改善に役立ててもらうための新たな取り組みが誕生した。
新型コロナウイルスの流行により、いきいきサロンなどの地域福祉活動が制限されている「今だからできること」として、オンラインでつながることで各地域の実情や取り組みを知ったり、どのような見守り活動をしているのかを聞くことを目的とする。併せて、見守り活動で各家庭を訪問する際に配布するアイピローやサシェ、川柳や塗り絵など、社協が提案しているアイデアについての意見交換も行う。
初めての今回は、先月25、26、28日に行われた。事前に町内の全35地域福祉会へ参加を呼び掛け、4地域(双栗・市田・西武西林・村東)の5人がオンラインで意見交換。参加者は少なかったものの、双方にとって有意義な時間となった。
双栗地域福祉会の安藤正純さんは「他の福祉会の活動内容を知ることができ、参考にしたい。特に折り鶴の取り組みが印象に残った。みんなで知恵を出し合って楽しめる福祉会にしたい」と、他地域のアイデアを取り入れて、自地域の改善に役立てたいとした。
同福祉会の川崎郁子さんは「パソコンは苦手だったが、いつの間にかできるようになった。シニア、プラチナ世代の人にも気軽にZoomを楽しんでほしい」と、オンライン会議の輪が広がることを期待した。
村東地域福祉会の松尾清子さんは「なかなか会う機会のない他の福祉会の人と会えた」と、外出することなく画面を通じて面会したり、会話ができるオンライン会議のメリットを実感した様子だった。
また、社協側から参加した西村欽子さんは、「子供から高齢の方が一緒に楽しめる多世代交流の取り組みを実施したいが、地域によっては子供が少ないところもあり、こういった場合は、また違った企画を考える必要がある」と、各地域の実情を知った上で、柔軟に企画提案していく必要があるとの認識を深めた。
一方で、Zoomの操作方法がわからなかったり、当日にセッティングがうまくいかなかったりして参加できなかった人もおり、課題も見つかった。社協は、より多くの方がオンライン会議に参加できるよう、7月末ごろにZoomの講習会を開催する予定で、「密」にならないよう数回に分けて行うとしている。
社協の西村さんは「支部長さんだけでなく、協力員の方たちにも参加してもらいたい」と話し、活発な意見交換の場になることを期待し、地域福祉活動の改善に大いに役立ててもらう意向だ。月1回程度、定期的に続けていきたいとしている。