学校給食に〝梅ゼリー〟/城陽
梅ゼリーのパッケージデザインに採用された川﨑さん

城陽市特産・梅のおいしさを子供たちに。市学校給食センター(薗田豊所長)は4日、小中学校の給食約5800食に、市内産の梅を原料にしたゼリーを献立に採用した。
京都府内最大の青谷梅林がある梅は、イチジクや寺田いも、碾茶などと並び市を代表する特産物。梅農家は、和歌山県南部町から講師を招き、接ぎ木の方法を教わるなど老木対策や生産量の向上へ意欲を示している。
同センターは今年度、文化パルク城陽南側に拠点を構える「城陽旬菜市」を通じて会員の池野洋二さんに依頼し、約40㌔の梅の実を確保。これを、委託業者に持ち込んでゼリーに加工してもらい、この日、小中学校15校の児童、生徒に一斉提供した。
また、同給食センターは、昨年9月に市内児童、生徒を対象に、ゼリーのふたに印刷するパッケージデザインを募集。

(上から)中西さん、川﨑さん、水谷さんの各作品

797点もの作品が寄せられ、同12月に各学校の給食担当教職員らで構成する市学校給食研究会(会長=北村章子・寺田南小校長)で審査を実施。その結果、中西陽愛(ひな)さん(寺田西小2年)、川﨑華愛(かのん)さん(富野小6年)、水谷美文(みゆき)さん(北城陽中1年)の3作品を採用することを決めた。
このうち、富野小(柴田敬校長、518人)の6年2組では、デザインが採用された川﨑さんを含め、クラスメイトがこの日の献立「鶏肉のカリカリ香味あんかけ」「高野豆腐と生姜のスープ」「ごはん」「牛乳」を味わい、梅ゼリーがお目見え。川﨑さん(12)は「梅の実のグラデーションに気を付けてイラストを描きました。採用されて、うれしいです」と話し、自らのパッケージデザインが描かれた梅ゼリーを手に満足げな表情を浮かべた。
近隣市町の保護者がうらやむ小中完全給食を50年以上前から採り入れている城陽市では、先月の学校給食週間では『お米の大変身~お米で作られた食べ物を知ろう』をテーマに、1週間にわたってお米を使った材料(米油、米麹、玄米など)を使ったメニューを児童、生徒らに提供。今月下旬には中学3年生、3月上旬には小学6年生を対象に「卒業お祝い献立」の提供を行うなど工夫を凝らした取り組みを行っている。