開創970年記念特別展「平等院のはじまりー宇治から極楽浄土へー」/6月30日まで・平等院ミュージアム鳳翔館
経典の「仏説無量寿経」(上)と「当麻曼荼羅科節」(下)

平等院内にある総合博物館「ミュージアム鳳翔館」で21日、開創970年記念の特別展「平等院のはじまりー宇治から極楽浄土へー」が始まった。6月30日(木)まで。
平等院は関白の藤原頼通が父道長の別荘を寺院に改め、平安時代後期の永承7(1052)年に創建。古くから「極楽いぶかしくば宇治の御寺をうやまへ」と詠まれ、現世の極楽浄土としてあがめられた。

「当麻曼荼羅科節」の拡大図。菩薩に番号が振られている

浄土経で説く極楽浄土を図解した本「当麻曼荼羅科節(たいままんだらかせつ)」は今回が初公開。見開きで縦26㌢×横37㌢の書物で、天和2(1682)年に著された。
経典にある「阿弥陀信仰」を一般大衆向けに分かりやすく説明している。阿弥陀仏を取り巻くように菩薩が描かれたページでは、9体の菩薩に一~九の番号が振られ、文中に「上品中生(じょうぼんちゅうしょう)」など階位を示す内容が読み取れる。
また、平安時代の儀式や行事で使われたと思われる土師器皿や三足皿を展示。平成前期の調査時、鳳凰堂周囲の阿字池から出土した遺物で、当時の貴族たちが食器皿や灯明皿として用いたとみられる。
このほか、創建の背景を知る史料18点を展示。館長の神居文彰住職は「開創につながる点をつなげ、大きな歴史的なうねりを新たに提示したい。大勢の方が宇治や平安時代、平等院の謎に興味を持っていただければ」とコメントを寄せた。
午前9時~午後5時。期間中は無休。展示替えあり。平等院の拝観料(大人600円、中高生400円、小学生300円)が必要。