企画展「戦争遺品展・戦時下のくらし」/9月4日まで・宇治市歴史資料館
小学校高学年から中学生が主な読者の『少年倶樂部』。右は終戦直前の号

宇治市立歴史資料館(家塚智子館長)=折居台・市文化センター内=で、企画展「戦争遺品展・戦時下のくらし」が始まった。同館と市平和都市推進協議会(会長=松村淳子市長)が主催。
松村市長は開催に際しての挨拶文で、ロシアのウクライナ軍事侵攻や絶えないテロなどを挙げて「憂慮すべき状況にある」とし、「将来を担う子供たちを含め多くの皆様に、戦争の愚かさや悲惨さ、平和の尊さを再度認識いただく契機となることを心より願っております」と結んでいる。
企画を担当した教育部博物館管理課の藤岡琢矢主事は、ポスターや雑誌など印刷物が多いことを展示の特徴とした上で、「戦時下の日本で暮らしていた人が目にするものを中心にした。政府が国民を教化する趣旨のものもあれば、民間が独自に製作したものもある。国民がどう考えていたかを想像する機会になれば」と、コンセプトを説いた。

焼夷弾が落ちたときの「防火」法を説明する『内務省推薦 防空絵とき』。隣組は「被服を水で濡らして直ちに現場に駆けつけ」などと記されている

展示の『内務省推薦・防空絵とき』(1942・昭和17年11月発行)は、焼夷弾が落ちた時には逃げずに消火に当たることや、そのマニュアルが絵で示されている。
雑誌は、小学生から大人向け、男性・女性向けのものが展示されている。1914(大正3)年創刊の「少年倶樂部」は小学校高学年から中学生が主な読者。終戦の年の1945年1月号は、木刀を振る少年のカラーの表紙に「われは皇國(みくに)の子」の文字が添えられている。同誌の同年5・6月号は厚みが減少し、白黒の表紙に、「盡(尽)忠報國」と書かれた太鼓を打とうとする少年が描かれ、「戦はんかな一億總斬り込みのときいたる」の文字がある。物資が一気に制限されたことや、国民の中に悲壮感のあることが想像される。
9月4日(日)まで。月曜・祝日休館。観覧無料。問い合わせは同館℡0774‐39‐9260へ。