秋期特別展「史跡名勝指定100周年~欣求浄土への想い~」/12月6日まで・平等院ミュージアム鳳翔館
写実的な描写が特徴の「平等院境内古図・浄土院本(乙図)」

宇治市の平等院にある資料館「平等院ミュージアム鳳翔館」で、秋期特別展「史跡名勝指定100周年・庭園保存整備20年~欣求浄土への想い~」が開かれている。12月6日(火)まで。
平等院庭園は、1922(大正11)年、平安時代を代表する「浄土庭園」として国の史跡・名勝に指定された。1928(昭和3)年の「指定庭園調査報告(京都府)」の第一に紹介されている。

「指定庭園調査報告(京都府)」にある平等院庭園の写真

100年前の庭園は、宇治川沿いの堤防(今の「あじろぎ道」)から自由に入れるようになっており、現在のような垣根はなかった。報告書では、人の出入りによる荒廃を心配しつつも、庭が周辺の秀景と一体となっている性格を考え「尊重すべきもの」と記されているという。
特別展示室の奥には、今回の展示中最古となる江戸時代の「平等院境内古図・浄土院本(乙図)」がある。観音堂や鐘楼など、庭園に含まれる主要な構成要素を写実的に描いているのが特徴だ。
古図には、鳳凰堂中堂の大屋根を支えるために4本の支柱が立っているのが見えるが、これは近代的な建築技法が採用される前だったことを表すもので、明治の大修理で取り外された。
神居文彰住職は「人は100年なかなか生きていけないけれど、庭園は(修理や保存整備を経て)成長していく。今残っている大切な物を、私たちは守り続けたい」と話していた。
特別展では8点を展示。会期中は無休で、展示替え(2回)あり。午前9時~午後5時。入館は無料だが、別途拝観料(大人600円、中高生400円、小人300円)が必要。