「大河」契機に魅力発信へ/宇治市
プラットフォーム会議の冒頭、挨拶する松村市長

源氏物語の作者・紫式部を主人公としたNHK大河ドラマ『光る君へ』が来年1月から放映されることを踏まえ、宇治市は『紫式部ゆかりのまち宇治推進プラットフォーム会議』を立ち上げ、23日夜、市源氏物語ミュージアムで第1回会議を開いた。会議には24団体が参加。今秋以降、宇治の歴史・文化・観光の魅力を発信する各種施策を、各団体が連携して取り組むことを確認し合った。
日本が世界に誇る長編小説『源氏物語』は平安時代に紫式部が書いたもので、全54帖で構成。そのうちラスト10帖は宇治が舞台で、宇治市は以前から『源氏物語のまち』として町おこしを行い、1998年には世界で初めて「源氏物語」のミュージアムを開館した。
NHK大河ドラマ『光る君へ』は来年1月から1年間放映される。市内には平安時代のまちの形が残っているほか、平安王朝美を伝える社寺、仏像などの文化遺産があり、まさに「ほんまもん」の平安文化が息づくまち。こういった宇治の歴史・文化・観光の魅力、紫式部ゆかりのまちを市民、観光客にPRしていくことを目指して、プラットフォーム会議を設立した。
会議は観光協会、宇治商工会議所、お茶と宇治のまち歴史公園、中宇治地域の商店街、鉄道3社、社寺など24団体が参加した。松村淳子市長は「皆さんと一緒にやっていくことがベース。相乗効果を生み出したい」と挨拶。今後、放映前(今年10~12月)、放映中(来年1~12月)、放映後(2025年1月~)と途切れることのない取り組みを連携して展開していく。
早速、参加団体から特別展示の企画(平等院)、記念入場券やキーホルダー販売(近鉄)、スタンプラリー実施(京阪)、イベント企画(宇治橋通商店街振興組合)、新商品の開発(宇治観光土産品組合)、源氏物語登場の植物にスポット当てた展示(市植物公園)、大河ドラマ音楽イベント(アクティオ㈱=市文化会館指定管理者)、学生による宇治ロゲイニング(京都文教大)などの計画が示された。