宇治の「子育て」を考える/市長と小中学生が意見交換
松村市長(左)が地元の小中学生と意見交換した

宇治市の松村淳子市長が、地元小中学生や地域住民と対面で意見交換する「子育てにやさしいまちステップアップミーティング」が12日、同市五ケ庄寺界道でのイベント「おうばくバザール」開催エリアで開かれた。
同市では中宇治エリアで21年から「子育てにやさしいまちプロジェクト」をスタート。23年からは木幡・黄檗エリアおよび小倉エリアを加えて取り組みを推進している。ミーティングは、昨年10月に西宇治体育館で開いて以来2回目の開催。
この日は2部制のトークセッションとし、1部で地元の小中学生8人を、2部では市内の各エリアにおいて「「子育てにやさしいまち」発展の〝鍵〟を握るキーパーソン5人を迎え、それぞれ約40分の意見交換を行った。
1部では、子供たちが「図書館や自習室など静かに勉強できる所」「ボールが使える公園」「アスレチック施設」などを市長へ直接〝要望〟した。「無料で使える体育館」のリクエストに、松村市長は「維持管理にお金がかかるので、さすがにタダというわけにはいかないね」と返した。
大人になっても宇治に住み続けたいと思えるためには…の問いに「奈良線の複線化のように交通の便が良くなってほしい」との現実的な意見のほか「幼い時は、近所のおじさんおばさんに見守られながら安心して遊んでいたのを思い出す。大人になっても地域で子供と関われるような場所があるといい」との声も上がった。
2部では、中宇治でコミュニティ農園を運営する「いどばたけ」代表の三富祐弥さん、「おうばくバザール」に出店した加藤拓央さん、「働きたいおんなたちのネットワーク」代表の髙田悦子さんら5人が登壇し、地域活動にかける思いを語り合った。
知らない人へ情報を伝え活動に広がりを持たせるために「地域に長く住んでいる人に動いてもらうのが理想」「同じ思いを持つ協力者が見つかるよう、声掛けする。予め目星を付けておいて、時間が経ってから話を持ち掛けてみる」などと話し合った。
松村市長は「思いが一緒な人と地域の中でつながり、ちょっとずつ輪を広げていく…時間がかかるようだが、一番の早道であるように思います」とコメントした。