元・町職員の勝谷氏が立候補表明/宇治田原町長選
節分決戦へ向けて眼光鋭く前を見据える選対…立候補を決断した理由を語る勝谷聡一氏

宇治田原町長選挙(今月28日告示・2月2日投開票)に出馬する新人の元町職員・勝谷聡一氏(47)が「まちづくり政策提案」として4つの新ビジョンを発表した。「わかりやすい情報発信による町政の見える化」「学生・高齢者の移動ニーズに寄り添う施策」などを掲げるが、その勝谷氏が考える『宇治田原の未来創造計画』は、稼げる自治体となること。そこで生み出した財源を未来に投資し、まちに前向きな波を生み出す…と訴える。同町長選には、現職の西谷信夫氏(65)が4選を目指し、先月立候補を表明している。今年の節分は1897年、2021年以来の2月2日。季節を分けるという…この「節分」の投票日に向け、「未来計画」を携えた決戦が動き出す。
銘城台自治会館で13日(月・祝)に開いた立候補会見には、勝谷氏の親族有志として奥村学氏、中嶋章氏が立ち合い、小中学校の同級生である茶生産農家・山中雅雄氏が「勝谷そういち後援会」の会長として出席。
町議会からは光島善正氏、谷口茂弘氏、浅田賢茂氏が同席し、田中大典町議も加わって体制を組む選対の本部長として光島氏が「退路を断って、宇治田原をもっと良くしたいという勝谷さんの思いに打たれ、何とかしたいと立ち上がりました。彼を無くすことが宇治田原の損失にならないよう後押ししたい」と力を込めた。
勝谷氏が示した基本姿勢は▼住民目線▼未来志向▼対話重視。
高齢者・障がい者福祉、商工・農林業、安全など全てを網羅する次期『まちづくり総合計画案』と『地域創生総合戦略案』の取り組みは着実に進め、その上で新たな発想で未来を切り拓く…と、4つの新ビジョンを掲げた。
「対話機会を創出し宇治田原への想いを伝播」では▽地域懇談会(タウンミーティング)の開催▽議会に申し入れて常任委員会をYouTube配信▽町への愛着や誇り、まちづくりに関わろうとする意識や自負心という「シビックプライド」の伝播(波及)などを通して、わかりやすい情報発信で町政を見える化する…とした。
「全国・世界へ向けての仕掛け」では▽宇治田原山手線の早期整備、新名神開通を見据えた企業誘致▽ゲストハウスなど観光宿泊事業者の誘致▽地域商社や道の駅的拠点の設置検討▽ECによる販路拡大と電子通貨・地域通貨導入による収益拡大などで働けるまち、稼げるまちを具現化。
「利便性を向上させ、住みやすさを守る」では▽低所得世帯高齢者(年金生活者)等の町営バス運賃の負担軽減(無料パスなど)▽高校生のバス通学費の補助拡充(まずは補助額アップから)▽バス最終便以後の帰宅手段の創設…などで生徒・学生・高齢者の移動ニーズに寄り添う。
「若者・働き世代に選ばれる」では▽Uターン者・出身者への大学奨学金返済支援制度を創設▽ITやEC企業、クリエイティブやサテライト拠点の誘致…などを掲げた。
この新ビジョンのもとに立てた未来創造計画では「起業・創業支援制度を創設して、ふるさと納税との相乗効果を生み出し、年間4億円の増収を目指す」という。
増収は未来への投資。子どもたちの夢を応援する未来挑戦隊チャレンジャー育成プロジェクトの圧倒的な充実を図るとともに、世代交流できる「おもしろい」取り組みをプッシュ。住民の困りごと解決や暮らしを豊かにする事業(ビジネス)の創業も応援し、地域に必要な仕事を生み出す。
これら未来への投資で町の魅力を発信、関係人口を増やし、企業のマッチング機会を創出。官民連携を進め、企業版ふるさと納税を今後4年間で累計4000万円獲得する…などとした。