
宇治田原町長選挙(1月28日告示・2月2日投開票)で4選を目指す現職・西谷信夫氏(65)が20日、マニフェストを発表。ハートのまちの未来を創造する「絆プラン」として、一丁目一番地に掲げる宇治田原山手線の整備など、具体的な公約を列挙した。そして、最後は対抗馬となる元町職員・勝谷聡一氏(47)を意識して決意表明。「事務屋ではなく、政治家としての持てる力を十二分に発揮し、府や国の財源を活用できるよう粉骨砕身、働かせてもらう。愛するとか、想うとかのレベルではなく、命がけで取り組む」と、熱く訴えた。
西谷氏が20日、宇治田原町役場1階会議室で開いたマニフェスト発表会見には、地元後援組織「絆で創る宇治田原の会」の木元保男会長、選対本部長の元町議会議長・田中修氏とともに事務局長を務める藤本英樹町議、親族代表の西谷茂氏、そして町議有志として原田周一議長、浅田晃弘・上野雅央・堀口宏隆・山内実貴子各議員が同席した。
西谷氏が示した政治姿勢は▼未来に希望と責任が持てるまちづくり▼「みちづくり」は「まちづくり」、そして「人づくり」へとつながる。
「本格的な人口減少社会の局面を迎える中で、消滅の危機に立ち向かい、持続可能なまちづくりを考える時、不可欠な視点は、未来を担う子どもたちが健やかに育つ環境を形成すること。同時に、まちの活力を生み出すための基盤整備を推し進めること」と強調した。
その上で「自然環境や文化、歴史を大切にしながら、人と人の絆、地域の絆を源泉に、子はまちの宝…として子どもたちの成長と学びを応援することが、真に豊かで幸福度の高いまちにつながる」と述べるとともに「東西の交通の要衝に位置する地理的優位性を活かし、ヒト・モノ・文化が道でつながる交流拠点として、新名神高速道路開通のインパクトを最大限に活かしながら、まちの存在感を高める価値創造型の道づくりを進める」と力を込めた。
ハートのまちの未来を創造する絆( き・ず・な)プランは「きぼうと夢をかなえるみちづくり」、「ずーっと住み続けられるまちづくり」、「ながく持続可能な行財政基盤の構築」からなり、「山手線」の整備に関しては、京滋バイパス南郷インターチェンジと直結する「山手北線」についても「大津市とタッグを組んで早期開通を目
指す」とした。
公約は多岐に及び、「つながり」分野では▽新名神の宇治田原インター付近や山手線沿道への都市機能誘導▽持続可能な汚水処理運営のための木津川流域下水道への接続…などを掲げ、うじたわLIKE♥バス&タクシーについては、公共交通ネットワークの再構築と運賃の軽減化を図るとした。
「やすらぎ」分野では▽災害時に避難所となる維孝館中学校体育館への空調設備設置▽介護医療院の設置と診療科目の充実▽高齢者に対する自動車急発進防止装置や電話への詐欺防止装置の取り付け支援などを。
「にぎわい」分野では▽道路ネットワーク整備に伴う企業誘致推進のための積極的なトップセールス▽町独自の有害鳥獣捕獲奨励金制度の創設などを。
「ハートのまちづくり」分野では▽高校生バス通学費補助の見直し(補助拡充・増額)▽こども家庭センターの設置(子ども、子育て世帯、妊産婦を対象に医療・福祉・保育・教育などを継続して一体的に支援)▽先天性代謝異常等の病気を見つけるための新生児マススクリーニング検査の自己負担に対する町独自支援などを掲げ、小中一貫教育施設の在り方については児童数や地域の意向も踏まえて結論を出す…とした。
公約発表の最後には「これからの『まちづくり』の基本的なものであり、住民の皆様との対話の中で充実を図ってまいりたい」と述べた西谷氏。
「住民の命と暮らしを守り、更なる町の発展を目指す。絆を大切に、いつも笑顔あふれる町、躍動する町の実現のために、事務屋ではなく、京都府や国とのパイプを活かし、政治家としての持てる力を十二分に発揮する。最大限、府や国の財源を本町のまちづくりに活用できるように粉骨砕身、働かせてもらう。愛するとか、想うとかのレベルではなく、町を預かる責任のもと、命がけで取り組んでまいる所存であります」と力を込めた。