支持を訴える西谷候補と勝谷候補

任期満了に伴う宇治田原町長選挙が28日に告示され、4選を目指す西谷信夫氏(禅定寺庄地・65歳)と新人の元町職員・勝谷聡一氏(銘城台・47歳)が予定通り立候補。さらに新人の無職・中村恵利華氏(八幡市・34歳)も届け出を行い、1961(昭和36)年、1993(平成5)年以来、町長選史上32年ぶり3度目となる3極戦となった。中村氏は経歴や写真など各種情報非公表で街宣活動も行わない構え。2月2日の投票日に向け、西谷氏と勝谷氏が5日間の短期決戦を繰り広げる。
過去2度の3極戦は、いずれも第三者の票が、当落に大きな影響を与えているだけに、街中には様々な憶測が流れている。「どちらの票が食われるのか」、「出馬の意図は何なのか」、浮動票の行方は濁流にのみ込まれた…と言えそうだ。
今年の節分は1897年、2021年以来の2月2日。季節を分けるという…この「節分」の投票日に、どのような結果が出るのか…有権者の関心は否応にも高まりそうだ。

■『政治力』を前面に/西谷候補
南亥子に構える西谷信夫候補の選挙事務所で午前9時から始まった出陣式には、支援者ら約130人が集まった。
マイクを握った西谷候補は「相手がどんな候補であろうと、3期12年間取り組んできたこと、また本町のこれからの未来のためにやらなければならないことを、しっかりと訴えたい。特に1丁目1番地の道づくりは、必ずまちづくり、人づくりへとつながっていく」と訴えた。そして、「私は最初に政治家を目指した時、絆という言葉に重きを置いた。リーダーになっても、1人ではできない。今回は、町職員組合も推薦してくれた。みんなで力を合わせれば、何事も成し得る。これが私の政治信条の根本。新名神は4年遅れるとのことだが、国の大きな道路ができる中で、周辺の道路整備をしっかりやらねばならない。近隣市町とともに発展していくことができねばならない」と声を強めた。
また、「空中戦でなく、お一人お一人の手をしっかり握ってご支援をお願いする。私のためではなく、宇治田原町の未来のために託していただきたい。山手線は残りの区間、60億円近くの事業費がかかる。30年後、40年後にできていてはだめ。1日も早く開通へ。命がけで、未来に責任を持てるまちづくりをやっていきたい」と、支援を訴えた。

■『未来へ』アピール/勝谷候補
立川宮ノ本の勝谷聡一候補の選挙事務所には朝早くから支援者が足を運んだ。
勝谷候補は支持・支援者と揃いの青色パーカーに身を包み、肩を並べ国道沿いでお馴染みとなった辻立ちでこの日もスタート。
「たった1カ月間で500人と対話できた。誰がどんなことを言っているのか。ぜひどちらも聞いて判断してください。判断と意識、それが投票率です」と声を高めた。
本人・スタッフも合流して約50人の熱情が弾けた出陣式で、勝谷候補は「体制・組織なし、ゼロからやってきてきょう、この日を迎えられました。この局面、宇治田原町の人、そして今と未来が試されている、と改めて思っています。このタイミング、住民の方にもぜひ問いたい。現状維持か、現状打破か。それを訴える5日間にしていきたい。お一人おひとりの目を見ているとグッとくるんですが、選挙期間、あと5日。そして今晩はインスタライブ、大変優しくも厳しい支援者の方々が居てくださいます。背中を押してくださっています。そういう人たちと一緒にやって来たこのチーム、2月以降もチーム宇治田原が力を発揮できるよう、ぜひスタートラインに立たせてください。皆さんのお一人おひとりの力をいま一度、貸してください。ぜひよろしくお願いします」とアピールした。

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中村氏に関しては氏名、住所の一部、党派、職業のみの公表で、本人の「これ以上の情報を渡したくない」との意向により、本紙では写真・記事の掲載を制限しております。