くみやま野菜「直売所ガイドブック」完成/京都産業大の学生
信貴町長にガイドブックの完成を報告した京産大の鈴木ゼミ生

京都産業大学の学生がこのほど、久御山町内に点在する農産物直売所に関する情報をまとめたガイドブックを完成させ、信貴康孝町長らに報告した。
ガイドブックは、2017年3月制作のものをリニューアルする形で、京都産業大学現代社会学部の鈴木康久ゼミに所属する2年生と4年生の学生が町と協働で1万2000部を制作。「野菜のまちくみやま」の旬の採れたて野菜が購入できる直売所を詳しく紹介している。A5版18ページ。
昨年7月から制作に取りかかり、学生たちが13カ所の直売所を訪問して農家に取材。原稿作成から写真撮影も行い、ガイドマップのレイアウトやデザインも考えた。

町内13カ所の直売所を紹介しているガイドブック

表紙には、みずみずしい色とりどりの野菜の写真を配置し、裏表紙には野菜のイラストを使い、親しみを感じてもらえるデザインに。中身は、各農家のこだわりの栽培方法や野菜の特徴などをわかりやすい文章でまとめ、生産者の顔や情熱、直売所の雰囲気が読者に伝わるよう工夫した。「くみやま野菜」の魅力をPRするために放送したFMラジオ番組の様子や、淀ダイコンや九条ネギを使った学生でも簡単にできるレシピも掲載している。
このほかにクリアファイルも1500部制作。新学期に小学生たちに配布される予定で、久御山ののどかな景色の中にそびえ立つくみやま夢タワー137が印象的な写真と、久御山を代表する野菜の写真を配置した。子供たちに地元に誇りを持ってもらいたいという願いや、おいしい野菜をたくさん食べて、歩いて健康な日々を過ごしてもらいたいとの願いが込められている。
19日、鈴木教授と同ゼミ生6人が町役場を訪問。完成したブックとファイルを信貴町長らに披露し、内容を説明した。
信貴町長はブックについて「完成を楽しみにしていた。農家さんの顔が見えるパンフレットで分かりやすい。地図やQRコードもある。初めて見る方にも興味を持ってもらえる内容」などと感謝し、町の重要な発信ツールとして活用していく意思を伝えた。
副ゼミ長の末廣一翔さん(4年)は「学生の視点から、作っている人の顔を見てもらいたい、親しみやすくしたいという思いで作った。(読んだ人に)直売所に足を伸ばしてみようかなと思ってもらえたらうれしい」と話した。
ゼミ長の小島守生さん(2年)はクリアファイルについて「久御山を象徴する夢タワーがかっこいい。小学生に見てもらって何かを感じ取ってもらえたら」などと語った。
なお鈴木ゼミと町はこれまでに、町内のラーメン店と焼肉店を紹介したパンフレット「肉と麺」の制作や、レンタサイクル事業でも連携している。
ガイドブックは町内の公共施設で入手できるほか、各種イベントでも配布される。町外の関連施設にも配架されるという。