
宇治田原小学校の児童育成施設として活用されている「まるやま交流館」=岩山丸山37=敷地内で、新棟の竣工式が29日に開かれた。勝谷聡一町長や教育委員会職員、町会議員、施工を担当した悠紀建設㈱=城陽市=の関係者らが集まり、施設の完成を祝った。交流館と新棟を合わせた1施設2支援(1支援あたり定員は40人)の運用は4月1日(火)からスタートする。
同町ではここ数年、放課後の居場所ニーズが高まる中、交流館での受け入れ上限に迫る状況が続いていた。保育スペース整備のため、国や府の補助金を受け今年度の当初予算で事業費を計上。昨年秋から増設工事が始まり、3月末に完成を迎えた。
増設した建物の床面積は約100平方㍍で、和室や給湯室、囲炉裏を備えている交流館(約180平方㍍)に比べるとコンパクトだが、一般向け貸出を行わない学童専用のスペースで子供たちが伸び伸びと過ごせる。内装は白壁、屋根は茶とベージュの瓦2色で彩られており、洋風で明るいイメージだ。
保育室(約72平方㍍)の北西側に掃き出し窓があり、南西側にロッカーと本棚を設置した。残りの備品は31日に納品予定。出入口のそばに下駄箱と手洗い用の自動水栓を準備。このほか支援員室、男女トイレがある。給湯室と野外の遊び場は交流館にある物を利用する。
保育室に柱が無いのは、三角形を組み合わせて作る「トラス構造」により強度が保たれる工夫がされているためで、空間利用の面で自由度が高くなるほか、柱に身体をぶつけたりなどの危険を回避できるメリットもある。
この日の式典では、勝谷町長が「今回整備した新施設により、機能的で十分な児童専用の遊びスペースを確保して、子供たちの安心安全に配慮した運営を行っていく」と挨拶した。

来賓の原田周一町議会議長は「児童の皆さんが、この新しい施設で明るく元気に放課後の豊かな時間を過ごせるよう切に願う」と祝辞を述べた。続いて、代表児童2人と一緒にテープカットを行い、会場から拍手が送られた。
式典終了後は、参加者や利用児童、保護者に対して見学と施設説明があった。同小の学童には約70~80人の児童が登録しており、交流館での居場所事業と合わせて4月1日(火)から運用を開始する。