
宇治鳳凰ロータリークラブの創立35周年記念式典が29日、ホテルグランヴィア京都で開催され、高潔性の出発点である「四つのテスト」…真実かどうか、みんなに公平か、好意と友情を深めるか、みんなのためになるかどうか…に照らした言行を常に意識することを再確認。「報恩と感謝」の心をもって職業奉仕に取り組む気構えを胸に刻んだ。
ロータリーは人道的な奉仕を行い、あらゆる職業において、高度の道徳的水準を守ることを奨励し、世界における親善と平和の確立に寄与することを目指した団体。
宇治鳳凰は、宇治ロータリークラブ30周年記念事業として設立され、1990年3月29日、平等院浄土院において産声を上げた。
それから35年…宇治近郊を住み良い街にするために貢献された団体や個人を称える「鳳凰賞」、世代を超えて茶文化に親しむ鳳凰茶園、日本初の人工孵化ウミウである「ウッティー」の支援、茶の木植栽、フン害啓発イエローチョーク作戦、クリーン活動など様々な奉仕プログラムを展開。
記念挨拶に立った林猛雄会長は「社会貢献、職業奉仕、国際交流、青少年育成なども地域の皆様の温かい御支持があってのこと。この35周年を契機に更なる発展に向けて全員で取り組んでいきます」と感謝の意を表した。
このあと、西脇隆俊京都府知事からのメッセージを受け、松村淳子宇治市長が「宇治のまちが大好きなんやなあ~という取り組みをいつもしていただいております。お茶と宇治のまち歴史公園の桜も皆様の趣旨を受け継いで、しっかり育てていきたい」と約束。松峯茂宇治市議会議長、中本勝国際ロータリー第2650地ガバナーも祝辞を添えた。
また、まちのおじさん・おばさんバンド「かざぐるま」、宇治市立菟道小学校学校運営協議会が受賞した『鳳凰賞』、小嶋美和子さんが最優秀賞に輝いた「紫式部に想いをはせ、宇治をうたう~短歌コンクール」(受賞作品28日付け紙面で紹介)など35周年記念事業を報告。
在籍30年以上の会員である高橋権也さん、城島健治さん、堀井長太郎さん、雨堤孝夫さん、船川喜温さんを慰労表彰した。

第2部の祝賀会では創立35周年に寄せて作られたクラブソング『RC宇治鳳凰に栄えあれ』を合唱。
中島健35周年実行委員長が「金のクラブではなく、きちんと手入れをし、研鑽を続ける木のクラブになろう」とアピールし、山形県酒田と沖縄県那覇からの友好クラブ会長が更なる絆の構築を呼び掛けた。

そして、舞台に登場したのは、平安の古(いにしえ)より、鳳凰に導かれてやって来た「RC紫式部」。
特別プレゼンターとして、短歌コンクール受賞作を披露し、歌人の高田ほのかさんが総評。
最優秀賞「杖を手に訪う秋の恵心院・かの日みつけた花筏追う」には「たった一文字の杖(つえ)から歳を重ねた記憶が立ち上がる。花筏(はないかだ)から、かつての幼い日の春をふと、思い出したのでしょうか。時の流れが優しく詞になった一首」との言葉を贈った。