官学連携「ポイ捨て禁止」啓発看板を設置/城陽
若い感性で学生が手掛けた「ポイ捨て禁止」デザイン看板を設置(近鉄寺田駅北東側)

2024年4月に施行した城陽市ポイ捨て禁止条例から1年が経過。市環境課ごみ減量推進係は昨年7月に市と官学連携協定を結ぶ学校法人瓜生山学園「京都芸術デザイン専門学校」=京都市左京区北白川=の学生からデザイン案のプレゼンを受け、選出したデザイン4種類を、A3サイズの看板にして市内の近鉄久津川、寺田、富野荘3駅の周辺に設置した。今後もJR城陽、長池、山城青谷3駅の駅前広場や幹線道路沿いに看板設置を進め、ポイ捨てのない美しいまちづくりに努める。
市は近い将来、府内初のアウトレットモールなど大規模集客施設が進出することを見越し、昨年4月1日に市ポイ捨て禁止条例を施行。歩道や車道、公園などにペットボトル、空き缶、お菓子、たばこの吸い殻などを捨てないよう市内外の人々に周知徹底を図っている。
ポイ捨て禁止行為に違反した人に対しては、市が直接、指導を行い、それでもポイ捨てする人には「2万円以下の過料を科す」ことになる。市民だけでなく、市内を通過する人や滞在者、土地・建物所有者や管理者が対象。自販機を設置しして飲食物を販売する人に対しては「リサイクル用回収設備」を設置する努力義務も明示。ペットボトル等の再資源化に努めるよう求めている。
市環境課によると、施行から1年が経過した時点で「市からの指導事案はない」という。
これら市ポイ捨て禁止条例を市民らに広く周知すべく、昨年7月に京都芸術デザイン専門学校の学生らに依頼した啓発看板デザインのプレゼンを実施。その結果、中尾優里さん(当時2年)と田中秀一郎さん(同)が手掛けた2作品が選ばれ、田中さんの作品を「吸い殻」「ペットボトル」「空き缶」の3パターンにアレンジし、計4種類のデザインをA3サイズのポスター=防水加工=にして市内に掲示し始めた。
まずは、所有者や管理者の設置許可が出た近鉄久津川駅西側と寺田駅北東側、富野荘駅近くの3カ所(西側1、東側2カ所)に設置した。
今後も、市内のJR3駅周辺や幹線道路沿いの電柱など許可が取れたところから順番に看板を増やし「数十カ所の設置を目指したい」としている。
さらに、この4種類の看板デザインに加え、地元の府立城陽・西城陽高校の美術部に制作を依頼した8作品についても、市ホームページから無料でダウンロードできるようにし、関心のある市民らが印刷(各デザイン上限5枚程度)して活用できるようにした。
なお、印刷が困難な人らには、市役所環境課や市衛生センターで印刷した啓発看板の配布も行っており、問い合わせは市環境課ごみ減量推進係℡0774‐53‐1400まで。