
宇治市の世界遺産・平等院の境内にあるフジが、空から降り注ぐように優美な紫の花を咲かせている。今月いっぱいが見ごろのピークになる見込み。
境内の観音堂横にある藤棚は樹齢約300年と伝わり、毎年1万房以上が花をつける。暖かな日が続いた今月下旬から一気に開花が進んだ。長いものでは大人の身長を超えるものもあるという。
約20㍍四方の藤棚のうち、修理中の観音堂側は立ち入りできないが、残りの三方からは観覧が可能。鳳凰堂とマッチするフジを写真に収めようと、訪れた市民や観光客がカメラを向けていた。
神居文彰住職は「フジの花言葉は『歓迎』『決して離れない』。私たちは人とのつながりの中でしか生きていくことはできない。目には見えないつながりを大切にしていくこと…それを、平等院のフジは教えてくれているのでは」と話していた。
庭園は午前8時45分~午後5時30分まで。拝観料(大人700円、中高生400円、小学生300円)が必要。