心行くまで 新茶を満喫/宇治「八十八夜 茶摘みの集い」
茶摘みに参加した西脇知事(左から2番目)

茶どころ宇治から新茶の便りを送り届ける「宇治新茶 八十八夜茶摘みの集い」(府茶業会議所=堀井長太郎会頭=など主催)が1日、宇治市宇治折居の宇治茶会館と茶業センター茶園で開かれた。会場はみずみずしい緑と茶の香りに包まれ、500人の参加者が心行くまで宇治茶を満喫した。

覆下茶園で、若芽を摘む参加者たち

新茶の始まりを広く知らせるとともに、茶摘みや淹れ方教室など多彩な体験を通して抹茶・玉露・煎茶をはじめとする宇治茶の魅力に触れてもらう催しで、立春から88日目の5月初めに開いている。
午前10時の開始に先立ち、茶園前の駐車場で開かれた式典では、主催者を代表して堀井会頭が「センターの茶園も待ちわびるかのように成長している。茶摘みを大いに楽しんで」と歓迎。来賓の西脇隆俊・京都府知事、松村淳子・宇治市長らが挨拶に立ち、祝辞を述べた。乾杯セレモニーの後、茶園での写真撮影があった。
宇治茶会館1階では受付を待つ人たちが行列を作っていた。別途申込制としたホットプレートの製茶体験が大人気で、早々に締め切りとなった。今回限りで設けられた万博ブースでは、府内各地でお茶に関するイベントを繰り広げる「きょうとまるごとお茶の博覧会」の紹介があり、訪れた人が、デジタルスタンプラリーなど事業の説明に耳を傾けていた。

焙炉(ほいろ)による手もみ実演

同会館2階では府茶業青年団による宇治新茶の淹れ方体験を開催。高校時代は茶道部だったという大西里歩さん(23)=八幡市=は「初めて申し込んだ。煎茶を何煎かいただいたが、最初に飲んだものが甘くて美味しかった」と感動していた。
このほか、玉露と抹茶の体験会や、石臼体験、宇治茶の手もみ実演なども開かれた。また、集いと並行し「お茶の博覧会」関連イベントとして府茶業研究所(同市白川)の施設開放も行われた。