新たな「宇治茶のかたち」/玉露の瓶ドリンク「玉兎」

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京都府は、宇治茶の新たな市場開拓や販路拡大を目指し、茶業関係団体と連携して瓶入り宇治茶ドリンク「玉兎(たまうさぎ)」を開発した。昨年4月施行の「京都府宇治茶普及促進条例」を踏まえたもの。今月以降、4月まで取扱い店舗を募集し、5月下旬から発売する。
料理店にて有料で提供する「お茶」といえばウーロン茶が定番。緑茶系飲料はペットボトル茶を除いて取扱いがほとんど無い状況のなか、府と茶業団体からなる「宇治茶ブランド新展開プロジェクト協議会」が、3年前から宇治茶を用いた飲料の開発に当たった。
22日に京都市東山区のホテルで開かれた、新発売のドリンク「京都宇治玉露・玉兎」の発表会では、西脇隆俊知事、府茶協同組合の森下康弘理事長らが出席し商品のPRを行った。
新商品のコンセプトは「特別な時間を提供する宇治茶のかたち」で、京都の歴史で伝承される宇治茶製法から生まれた宇治玉露を使用した。

宇治茶ドリンク「玉兎」のボトル

シンボルマークは、菟道稚郎子命(うじのわきいらつこのみこと)を宇治の地まで道案内したといわれる伝説の「みかえり兎」をモチーフとした。保存性を高めた漆黒のボトルは、日光を遮るという玉露の栽培方法から、薄雲のかかる月夜をイメージしてデザインした。
日本料理アカデミーの村田吉弘理事長らは「お酒を飲まない方が増えており、京都の料理界で要望の高かった商品。上品なデザインで高級感があり、お客様の喜ぶ笑顔が想像できる」と歓迎した。
西脇知事は「新しい形で、特別な時間を提供するドリンクとして多くの人に愛される商品になることを願う」と述べた。
「玉兎」は220㍉㍑瓶入りで、価格未定。4月までは京都府内のホテルや料亭、レストランなどを対象に取扱い対象店舗を募集し、5月下旬から発売する。問い合わせは、宇治市宇治折居25・茶業センター内、府茶協同組合℡23‐7711へ。

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