本の力で子育て支援/東宇治図書館 「いくじーず」誕生
「いくじーずブックス」の本棚で本選びを楽しむ親子

育児で忙しい人々のために、東宇治図書館は「子育て支援の本棚『いくじーずブックス』」を館内に設けた。妊娠や育児、絵本、絵本作家に関連するものなど図書約100冊をジャンルにとらわれず1カ所にまとめ、気軽に育児情報に触れてもらう。
これまで8つの分野で別々の書架にあったり、今回新たに購入したりした育児関連の本を集約し、児童書絵本コーナーに新設した専用本棚に並べる。子供を連れて館内をぐるぐる回って探し歩くことなく、育児に役立つ本を簡単に手に取ることができる。
まちぐるみで認知症当事者やその家族を支援する市の「認知症の人にやさしいまち・うじ」の取り組みに呼応した事業の成功を受け、育児関連でも企画した。同館で分散していた認知症関連の本を集め、昨年3月から出入口付近に専用本棚を常設したところ、それらの本の貸し出しが2・8倍に増えたという。

「いくじーずブックス」のシンボルマーク

いくじーずブックスには、妊娠・育児・絵本・絵本作家に関連する図書や子育て雑誌を置いた。市の親子対象のイベントのチラシやフリーペーパーを併設。育児法や言葉の習得、親子遊び、食事、通園通学グッズ、親子の外出時におすすめスポットなどに関する本を並べる。
本には1冊ずつ、同市木幡出身のイラストレーターで絵本作家のカワチ・レンさんが作成したオリジナルイラストのシンボルマークを貼った。本棚は、認知症の本をまとめた際と同様、市の認知症アクションアライアンス(行動同盟)「れもねいど」の登録事業所の一つ、デイサービスセンターくりくま=同市広野町=の利用者が手作りした。
担当する同館主任の西村恵里香さんは「こんな種類の本が図書館にあると知り、便利に使っていただきたい」と呼び掛けている。
開館時間は午前9時~午後5時。月曜(休日の場合は翌日)、第4木曜(同)、今月は特別整理日で25~28日に休館。問い合わせは同館℡39‐9182まで。