山本正・宇治市長と、宇治商工会議所の山仲修矢会頭、市観光協会の中村藤吉会長との懇談会が16日、同会議所(宇治琵琶)で開かれ、新型コロナウイルス感染症による対応状況を確認し、意見交換した。今後の課題として、中小企業の資金繰り改善や、コロナ問題収束後のイベント設定などが話題に上った。
懇談会の冒頭、山本市長は「政府の大型補正予算の情報はまだ入っていないが、地域経済の現状に対して意見をいただきたい。(市の)補正予算に乗せられるものは乗せたい」と挨拶した。
山仲会頭は「小売業、宿泊業など全般的に落ち込んでいる。製造業は、中国から部品調達しているところが多く、やがて在庫が底を突く状況。中小企業が多く、資金繰りが厳しい」と話し、早期の対策を求めた。山本市長は「市の制度融資など、どのように独自施策として展開するかを検討している」と述べた。
中村会長は「世界的に人の動きが無くなっている現状では、対策が限られる。コロナ感染症が収束してから、いかに早く地元着地のイベントを開き、国内外にアピールするかが重要だと思う。市長のトップセールスなど、協力をお願いしたい」と伝えた。
山本市長は「宇治橋通り商店街を歩いてみて、消費が厳しいと感じた」とし、政府が検討している雇用助成金について期待を示した。
今後のイベント開催については「宇治市に感染者が出た時の対応などを考慮しながら検討を始めていく」と述べた。最後に、山本市長は「商議所と連携して情報を集めている。現場が思うような施策を打ち、一緒に困難を乗り越えたいと思う」と締めくくった。