宇治市白川の京都府農林センター茶業研究所(神田真帆所長)は30日、宇治茶の一番茶萌芽(ほうが)宣言を行った。暖冬の影響で、平年よりも6日早い。
萌芽宣言は、茶農家に対し、覆いや肥料のタイミングを計る材料としてもらい、霜害への注意や対策準備のため毎年行っている。現在、国内では同研究所のみが宣言を行っているという。
敷地内の調査茶園(300平方㍍)にある木の幼芽を対象に、萌芽した割合が70%になった時期をもって「宣言」を出す。今年の「3月30日」は、平年(4月5日)と比べて6日早い発表だった。
年明けからの月別平均気温について、1月は5・9度(平年比+2・4度)、2月は4・9度(同+0・7度)となるなど高い状態で推移し、発芽が早まったとみられる。降水量は平年比で少なめだった。
春先は夜間の冷え込みが厳しくなる可能性があり、新芽は寒さに弱いことから「毎日の気象情報を確認し、霜注意報や予想最低気温に注意して」と呼び掛けている。