コロナ撲滅へ マスク提供/黄檗文化促進会など
薫香による清めの儀式の後、読経が行われた

新型コロナウイルス感染症予防のため、一般社団法人・黄檗文化促進会(陳熹理事長)など4団体が共同し、黄檗山萬福寺(近藤博道管長)=宇治市五ケ庄三番割=へマスクを提供した。同寺で2日、疫病収束祈願の法要とマスク献呈式が行われた。
マスクの入手が難しい情勢を受け、提供協力の話が2月末にあったという。先月31日に中国福建省の黄檗文化促進会と福山寺からマスク4万枚が到着。萬福寺では、京都府、京都市、宇治市へ各1万枚を寄贈することとした。
感染症の撲滅を祈る「大般若法要」では、荒木将旭総長が香を焚いて清めの儀式を行った。続いて、僧たちが全600巻からなる「大般若経」を手に、パラパラと広げながら短時間に読み上げ、疫病の終息を祈った。

隠元禅師「東西互照・道義撑持」と書かれたマスク

法要の後、マスクの献呈式があった。陳理事長は「助け合い、共に乗り越えましょう」と呼び掛けた。受け手を代表し、山本正・宇治市長が「心より感謝申し上げます。市で保有するマスクと合わせ、社会福祉施設を中心に配布していく予定です」と挨拶した。
荒木総長は「東西互照・道義撑持とマスクの箱に書かれています。人として行くべき道を、共に助け合って行こう…開祖隠元禅師の言葉です。禅師を誇りに思い、日中相互の交流を盛んにします。協力して難局を切り開いていきましょう」と話した。