昔ながら「置き薬」に脚光/家庭の健康へ需要増

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新型コロナウイルス感染拡大に伴うライフスタイルの変化で、昔ながらの「置き薬」(配置薬)が注目を集める。家庭に薬箱を設置し、使った分だけの料金を回収する仕組み。学校の休校や外出の自粛が全国的に広がる中、日本人の健康を長らく支えてきたシステムが地元でも脚光を浴びている。
置き薬は、契約した家庭や事業所などに薬箱を置き、使用分のみ支払ってもらう。販売員が定期訪問して薬を補充、期限を確認して商品交換するため、買いだめの必要がない。
新型コロナウイルスが猛威をふるう中、医療機関の受診や薬の処方のみの来院でかえって感染リスクが高まることを懸念する人や、人混みを避けたい人が増加。外出を控えたいご時世に、販売者と顧客との信頼関係に基づく置き薬の需要が高まっている。
久御山町下津屋の㈱中西薬品(三光丸京都出張所)ではこの間、例年より問い合わせが2割ほど増加したという。
取り扱っている商品は、風邪薬や胃腸薬、痛み止め、漢方薬、傷テープ、健康食品など。今の時期は風邪薬の引き合いが目立つという。配置薬販売業のほか、薬店舗、訪問鍼灸、リラクゼーションなどのサービスで地域の健康発展を目指す。
欲しい薬がワンクリックで簡単に手に入るネット通販とは一線を画し、専門知識を持った販売員が健康に役立つ情報を紹介したり、アドバイスをしたりし、顧客個々の健康的な生活に役立つことができるのが置き薬の強み。
同出張所の荻野友樹郎所長は顧客と関わり合う時間を大切にしているといい、「対話を重ね、お客様自身ができること、私たちがアシストできることは何かを一緒に考え、心と体の健康を創り上げたい」と話す。

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