新型コロナウイルス感染防止のための休校が長期化する中、久御山中学校(布川宏校長)で12日から、学年・学級ごとに人数を絞る「分散登校日」が始まった。初日は3年生が顔を見せ、クラスメートや担任教諭との久々の再会を喜んだ。
生徒の学習状況や健康状況を把握したり、家庭で取り組む学習課題の配布や回収をしたりする目的。登校しない場合も欠席扱いにはしない。
「3密」(密閉・密集・密接)状態にならないよう、校内の階段や廊下に一定間隔で立ち位置を示すテープを貼ったほか、教室の入り口と出口を別に設け、一方通行で進む「ドライブスルー方式」を取り入れた。感染リスクを防ぐため、生徒が学校に滞在する時間も最小限にとどめた。
廊下のテープに教員が「元気にしていますか?」「乗り越えられない試練はない」「コロナに負けるな」などと書き、メッセージを送った。
生徒たちは、クラス別に設定された時間帯に来校。一人ひとり手指を消毒して教室に入り、教科ごとに分けられた机に課題を提出した。廊下で今後の自主学習課題を受け取った後、わずかな間に担任と話し、心身の不調の有無や学習の不安がないか―などを伝えた。
ソフトテニス部の小林荘太くんは「久々に友達と会えてうれしい」と笑顔をほころばせ、3年生最後の大会を見据えて部活動の再開を心待ちにした。
2年生は13日、1年生は14日に分散登校日を設ける。今月いっぱい、各学年で1週間に1回組み込む予定。同校では、各教科で教員が手作りした復習中心のオリジナル学習動画のウェブ配信も行い、生徒たちが休校期間中の自主学習に活用している。