久御山町の佐古地区が、麦の熟する「麦秋」の季節を迎えた。初夏の陽気のもと、畑に黄金色の麦の穂が波打ち、生産者らがコンバインで刈り取り作業に励んでいる。
同地区では30年ほど前から休耕田を活用した麦栽培がスタート。10人でつくる農家組合の佐古麦生産組合が、久御山高校周辺の4・5㌶で共同栽培している。
一昨年から、従来の「ニシノカオリ」に代わって、グルテンが強くパンなどへの加工適性が優れた小麦「せときらら」を栽培。生育状況と水分量を見極め、先月30日から収穫作業を始めた。気温が高く推移したこともあり、例年よりやや早め。
昨年、これまで1回だった追肥を2回に分けて行ったことで麦に栄養が行き届きやすくなり、過去最多17㌧の収穫があった。
今シーズは昨年11月中旬に種をまき、成功例にならって追肥。神村善正組合長(66)は「良い麦ができている。期待できそう」と話す。
収穫作業は今週いっぱい続く見込み。昨年に近い収量を見込む。