「城陽秋花火」中止に/実行委が正式発表

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府立木津川運動公園『城陽五里五里の丘』に場所を移して第5回目を迎えるはずだった今秋の「城陽秋花火大会」の中止が決まった。実行委員会の中心的役割を担う一般社団法人城陽青年会議所(橘龍太理事長、34人)が18日、市役所で記者会見を開き、正式発表した。新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から「市民の健康と安全を守るため、リスクを避けた」と判断理由を述べた。
市外に転出した息子、娘が孫を連れて帰ってくるようなイベントを城陽で―。そんな市民の一言を城陽JC関係者が聞いたことが秋花火開催のきっかけとなった。
初回は2011年、城陽JC30周年記念事業の冠を付け、700発を打ち上げ、翌12年には市制40周年記念事業として800発規模で実施。いずれも打ち上げ場所は富野地域の田園地帯だった。
市民は大喜びしたが、花火の打ち上げで火の粉が飛び、ビニールハウスの一部に穴が開く被害が発生。これがネックとなり、秋花火はしばらく途絶えたが、京都府などの理解を得る形で、府内で初の公営公園を打ち上げ場所に、16年に4年ぶりの復活を遂げ、その後4年連続で開催された。

城陽のまちの勢いを感じさせる秋花火(昨年の様子、北村正博さん撮影)

特に昨年秋は、大会当日(10月6日)に木津川運動公園を「臨時休園」とし、打ち上げ発数を過去最多の1500発に増強。1万2000人(主催者発表)が夜空を彩る大輪に歓声を上げた。
その後、11月の実行委で「2020年秋も継続開催する」と決めたが、新型コロナウイルス感染症の影響で今年度に入り、一度も実行委員会が開催できない状況が続いていた。
実行委の中心的役割を担う城陽JCは、5月中旬から構成団体(城陽商議所、市観光協会、近畿砂利協同組合、友愛の丘、城陽市)に意向を聞いて回り、新型コロナ〝第2波〟も心配される昨今の状況を鑑み「市民の健康と安全を守るため、リスクは避けるべき」と中止を結論づけた。
18日、市役所で会見した城陽JCの橘理事長(39)、安陵邵範副理事長(39)は「毎年、楽しみにしていただいている行事なので残念ですが…」と秋花火中止を正式発表。
来秋の開催に向けても橘理事長は「未検討です」と、新型コロナ感染拡大の今後の状況が見通せず、復活宣言もできない悔しさをにじませた。
まちを元気づける代替イベントについても橘理事長は「城陽JC単独で動けるようなことがあれば考えたい」と述べるにとどめた。

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