女性の新人2氏が立候補/宇治市長選
有権者と触れ合う長廻候補と松村候補

約18万5000人の市民のリーダーを決める宇治市長選が、29日に告示され、無所属新人の長廻千春氏(ながさこ・ちはる、63歳)=共産推薦=、無所属新人の松村淳子氏(まつむら・あつこ、63歳)=自民、公明、立憲民主、国民民主、日本維新推薦=の2人が立候補した。6日投開票に向けた7日間決戦は、早くも中盤戦に突入。新型コロナウイルスの感染拡大防止を意識しながら、きょう1日から個人演説会も予定されている。
退任する山本正市長(73)から市政のバトンを受け取るのは、どちらの候補か。「63歳女性」同士の対決で、8年ぶりに新人だけの争いとなった。
告示日、いち早く立候補届出の受付会場に到着した長廻陣営が、予備抽選、本抽選ともに「1」番を引き、幸先の良いスタートを切った。
長廻陣営の出発式には穀田恵二・共産党国会対策委員長、市内2カ所の街頭演説には井上哲士・同党参院国会対策委員長が来演。いずれも松村候補が府健康福祉部長時代に社会福祉施設への補助金をカットした事例を紹介し、批判のトーンを強めた。
30日、当選後に働く場となる市役所の前に街宣車をつけた長廻候補は「赤ちゃんから高齢者まで市民の不安が和らぐ、長生きして幸せというまちづくりを進める」と訴えた。
一方、松村陣営の出陣式には西脇隆俊府知事をはじめ、近隣市町村の首長が出席したほか、推薦する自民、公明、立憲民主、国民民主、日本維新の会の各政党の国会議員、地方議員が参加。相手には触れず、「大丈夫という慢心が最大の敵」と引き締めた。
松村候補は30日、城南荘児童公園前でスポット演説を行い「市政の再スタートをさせてほしい。一緒に宇治を変えていこう」と演説。グラウンド利用者らに直接、支持を求めた。
新型コロナ感染拡大の影響で6日の投票日に投票できない可能性もあるだけに、両陣営では期日前投票の積極利用を呼び掛けており、開始日となった30日は839人(前回比445人増)が投票行動を済ませた。