宇治田原町長選挙(今月26日告示・31日投開票)に向け、西谷信夫町長が8日、3選出馬への意思を明らかにした。町幹部職員による談合収賄事件により12月議会での表明は見送ったが、この日の臨時議会で「重大事件等調査委員会」の設置条例制定案が可決されたことを受け、本会議場で「深く傷ついた町政への信頼を取り戻し、次代につなぐことが私に課せられた最重要の責任」と訴えた。
臨時議会の閉会挨拶に立った西谷町長は、まず「幹部職員の逮捕事案では、町政への信頼を大きく損なうことになり、職員を管理監督する私自身の責任を痛感している。かかる事態により、町政が危機的な状況に立たされていることを深く認識し、猛省の上に立って、事件の原因究明と再発防止に取り組む必要がある」と陳謝。
その上で「多くの皆様から温かいご支援をいただき、昨年の7月に新しい拠点である新庁舎を開庁いたしました。厳しい財政状況の中、この新庁舎とともに新都市創造ゾーンの形成を牽引する都市計画道路宇治田原山手線の整備や移住定住対策などの主要施策を推し進めていくためには、住民の皆様のまちづくりに対する一層のご支援、ご協力が不可欠であります。深く傷ついた町政への信頼を一日も早く取り戻し、未来に希望と責任が持てる『ふるさと宇治田原』を次代につなぐ道筋を確かにすることが、私に課せられた最大にして最重要の責任であると考えております」と述べた。
そして「任期満了を迎えるにあたり、引き続き町政における厳しい課題にしっかりと向き合い、町長としての職責を果たしてまいりたい」と声を強めた。
来週中には後援組織「絆で創る宇治田原の会」(奥谷茂和会長)とともに、マニフェストを発表する予定。選挙事務所の場所は、まだ確定していないが、24日(日)の大安には事務所開き、同日に決起大会を行う段取りで、臨戦態勢を整える。
なお、この現職に対抗する組織として立ち上がった『宇治田原町政を刷新する会』は「事件の責任をとって再出馬は控えるべき」とのコメントを発表。対抗馬擁立に向けての動きに「ムチ」が入りそうだ。