宇治武田病院(金郁喆院長)=宇治里尻=が、女性活躍推進の実施状況が優良な事業所として、京都労働局により「えるぼし」に認定された。宇治市の事業所としては初、病院としては府内で2カ所目の取得となった。
「えるぼし」は2016年に施行された女性活躍推進法に基づいて認定される。1つ星から3つ星と、その上の「プラチナえるぼし」の4段階からなる。1月現在、府内で認定されているのは22事業所。今回宇治武田病院が取得したのは上から2つ目の3つ星で、昨年11月に申請を行い1月に認定が決まった。
認定取得のための評価項目は、採用・継続就業・労働時間・管理職比率・多様なキャリアコースの5つがある。3つ星は、5項目全ての基準を満たすことが必要。
同病院は、採用で正社員に占める女性労働者の割合が71%(産業平均値65・2%)、継続就業で男性労働者の平均継続勤務年数に対する女性労働者のそれが、常勤医師75%・コメディカル(技術職)100%・事務職員78%など全ての職種で70%以上、労働時間では同じく全ての職種で残業および法定休日労働の時間数合計が直近の事業年度の各月ごと全てで45時間未満(最も多い看護師で概ね20時間)だった。
また、所属長クラス以上の管理職に占める女性の割合が58・3%(産業平均値42・2%)、多様なキャリアコースでは基準となる4項目のうち1項目以上当てはまるべきところを、女性の非正社員の正社員化、退職した女性社員の再雇用、概ね30歳以上の女性の正社員としての採用(各直近3カ年度)の3つが該当した。
京都労働局による説明では加えて、育児短時間勤務の取得率が100%に近いこと、育児休業は法定以上となる「子が3歳に達するまで」取得可能で、取得率は90%以上、復職率も90%を超えていると特筆している。
同院では法施行に伴い、勤続年数や管理職比率で目標を立て、女性の活躍に取り組んできた。山田佳之総務部長によると、当初から「えるぼし」を意識していたが申請するのは今回が初めてという。初回申請で3つ星の評価を得たことになる。
山田部長は、「働きやすい職場づくりや、女性職員に定着してもらうことは病院の経営課題。所属長クラスには制度の活用を細かく説明してきた。今回の認定が求人活動につながれば」と今後の展開に期待を寄せている。
同院の職員は常勤医師43人、看護師183人をはじめ、事務・コメディカル・パート合わせて474人。