京都府公園公社(山本誠三理事長)は26日、山城総合運動公園(太陽が丘)で「着地型観光を考える地域フォーラム」を開いた。園内にあるに新設した「ツリー(Tree)アスレチック」についての事例報告と、識者によるパネルディスカッションの後、関係者による現地視察を行った。4月11日(日)オープン予定。
フォーラムは、産官学民が連携し、従来の観光資源を有効活用しながら、地域振興や産業活性化を図る目的で開催。自治体や地元経済団体などから、会場とオンライン合わせて約80人が参加した。
兵庫県養父市を中心とした地域開発を手掛ける若杉高原開発企業組合の辻隆代表による基調講演に続き、新しいアスレチックの造成を担当した㈱冒険の森=大阪府=の伴戸忠三郎代表取締役が「太陽が丘の新しい体験コンテンツ造成」をテーマに報告した。
同社は、大阪府能勢町や奈良県山添村など全国各地で森林活用型アドベンチャーパーク「ボウケンノモリ」の企画開発、運営に当たっており、今回の太陽が丘が9カ所目となる。
伴戸氏は「太陽が丘の平日稼働を高めるため、高校生向けの校外学習などを取り込める研修施設を造りたい。単純にアスレチックだけでは難しいが、BBQの実施などで、森に関わる人口を拡大していけると思う」と述べた。
休憩の後、辻・伴戸両氏と㈱JTB京都中央支店の神田泰志氏、同公社の山本敏広常務理事を交えてパネルディスカッションが開かれた。観光のブランディング形成や若い人材の活用などが話題に上がる中「地域の事業者がどれだけ参加できるか」「かけ算で魅力が高まる」など、今後の連携が重要…とする声が相次いだ。
アスレチック「ボウケンノモリ」は、施設・施工業者名と同じ、園内「冒険の森」エリアにあり、広さ約2500平方㍍。昨年12月から今月下旬にかけ改修工事が行われた。投資額は府の補助金を合わせて約3000万円。旧来遊具の一部や樹木を支柱として活用している。
難易度別にトライアル・チャレンジ・アドベンチャーのメニューがあり、全長は合計で322㍍。料金は1人800~3000円で、最長で約1時間30分のコースが楽しめる。トランポリンや、既存施設を改良したバッグジャンプなども新設した。
オープンは4月11日(日)で、土日祝日に一般向け営業、平日は貸切予約制とする予定。伴戸氏は「35のアクティビティがコンパクトに詰まった施設です。ドキドキワクワクする体験を気軽に楽しんでほしい」と呼び掛けている。