宇治田原町役場=立川坂口=を発着する「やましろのくにラリー」第2弾が同町内で行われ、雨空を吹き飛ばす人車の勢いを見せつけた。
「やましろのくにラリーin宇治田原」は、JAF公認のJAF中部・近畿ラリー選手権とJMRC近畿SSラリーシリーズのいずれも第1戦。先月27日にレッキ(試走)を行い、翌28日はYantan(鷲峰山など約9・3㌔)とDawara(御林山など約2・5㌔)の2コースでタイムアタック計6本に挑んだ。国道・町道は、リエゾン(タイムと関係のない)区間として、一般車と同様に走行した。
昨年11月の初回に続き、カラフルなデザインと数多くのスポンサーステッカーに彩られたラリーカー38台が林道を疾駆。国内外で活躍するドライバー・福永修さんが競技長となり、チームオサムファクトリー(T・O・F)が主催。地元にラリーを根付かせる夢をさらに前進させた。
あいにくの雨予報も、スタートに合わせ福永さんとゲートに並んだ西谷信夫町長が威勢よく町章旗を振り、クルーの健闘を祈った。オフィシャル、スタッフは大会本部のある町役場をはじめ、ルートの各ポイントと林道周辺に配置され、円滑な運営に努めた。
開催に向け、樹々に包まれる鷲峰山などの林道整備と倒木除去などに尽くした。前回同様に関東や中部地方など全国各地からドライバーと同乗者がエントリーする中、依然続くコロナ禍に対応する感染防止と安全無事故に努力を惜しまなかった。
発走時は持ちこたえた上空からやがてパラパラと雨が降り出し、田原の町を行き過ぎるラリーカーと対面した町民は思わぬゲストに手を振って応えるなど背中を押した。
■鈴鹿で特訓 地元アピール
この日に向けて鈴鹿サーキットまで2回も足を運んで特訓し、コースに挑戦したのは、宇治田原町商工会青年部の福永隆至さんと松本和晃さんの38歳コンビ。T・O・Fから借り受けたヴィッツを操り出場した。
地域を盛り上げるため昨年もイベントを考えていたが、感染拡大で叶わず。その後、全員で協議した青年部は、地元でラリーを開く福永修さんの情熱に共鳴して参戦を決めた。
同OB会や同町工業団地管理組合の合計30社から協賛を得て、車体の隅々までロゴステッカーを貼り「地元企業応援カー」として町内道路、林道を駆け巡った。
トレーニングや当日の模様を収めた動画がYouTubeチャンネル「ラリードライバーへの道」で見ることができる。